おつかれさまです!資格ワン運営の司法書士「よしと」です。
勉強する人の能力や、環境によっても司法書士合格までに必要な勉強時間が違うのは分かるけど、目安はどのくらいか分からないの?
そんな風に思いませんか?
この記事では、司法書士合格までの勉強時間について、状況別に目安をまとめています。
あなたの今の環境に当てはめればおおよそどのくらい勉強すれば良いかを予測できるでしょう。
私自身は専業での勉強、バイトをしながらの勉強を組み合わせながら4年間で司法書士試験に合格しました。
その経験から感じた勉強効率を元にして合格までに必要な勉強時間についてまとめていきますよ。
司法書士合格までの勉強時間の目安
司法書士合格までに必要な勉強時間の目安について、私が考える条件による変化は以下のようなものです。
条件 | 勉強時間の目安 |
ベースの勉強時間(勉強期間3年) | 3,000時間 |
独学で勉強 | +1,000時間 |
勉強が苦手な人 | +1,000時間 |
勉強期間1年につき | ±200時間 |
具体的な条件や、目安勉強時間の計算方法について説明していきますね。
司法書士の標準勉強時間の目安
司法書士合格に必要な勉強時間として一番よく言われるのが「3,000時間」です。
私自身もそのくらいで合格していますので、あながち間違いではないと思います。
世間では「一発合格」とか「短期合格」とかが目立ちますが、司法書士試験の合格者の大半は何年もかけて合格しています。
そのため、2015年のLEC合格者アンケートで合格者中の受験回数で最多であった「3回」を標準と考えます。
「3年間で勉強時間3,000時間」
これが標準的な勉強時間の目安です。
- 司法書士試験に合格するには、3年で3000時間勉強が1つの目安
独学で挑む場合の勉強時間の目安
司法書士の勉強は、独学か予備校かで最初の勉強効率が大きく違います。
分からないところを自分で解決しなければならないため、独学は予備校で習うよりも最初の理解にかなり時間がかかってしまいます。
また、独学では勉強スケジュールなども自分で考えなければならないので余計に時間がかかります。
このため、独学の場合は必要な勉強時間の目安も「+1,000時間」と考えます。
独学になったからと言って+1,000時間は多く見すぎじゃない?
と思われるかもしれません。
では実際に独学の定番テキスト「オートマ」で3,000時間勉強すると考えてみましょう。
独学3,000時間でできる勉強
「オートマ」のテキストのページ数はそれぞれ以下のようになっています。
「オートマ」の全ページ数 | |
オートマ民法Ⅰ | 352ページ |
オートマ民法Ⅱ | 384ページ |
オートマ民法Ⅲ | 504ページ |
オートマ不動産登記法Ⅰ | 440ページ |
オートマ不動産登記法Ⅱ | 576ページ |
オートマ会社法・商法・商業登記法Ⅰ | 584ページ |
オートマ会社法・商法・商業登記法Ⅱ | 600ページ |
オートマ民事訴訟法・民事執行法・民事保全法 | 480ページ |
オートマ供託法・司法書士法 | 276ページ |
オートマ刑法 | 328ページ |
オートマ憲法 | 288ページ |
オートマ不動産登記法 記述式 | 528ページ |
オートマ商業登記法 記述式 | 452ページ |
必須テキストの合計が5,792ページです。
司法書士試験はテキスト以外に過去問も必須ですから、「オートマ過去問」のページ数も調べます。
「オートマ過去問」の全ページ数 | |
オートマ過去問 民法Ⅰ | 528ページ |
オートマ過去問 民法Ⅱ | 480ページ |
オートマ過去問 不動産登記法Ⅰ | 384ページ |
オートマ過去問 不動産登記法Ⅱ | 360ページ |
オートマ過去問 会社法・商法 | 480ページ |
オートマ過去問 商業登記法 | 336ページ |
オートマ過去問 民事訴訟法・民事執行法・民事保全法 | 360ページ |
オートマ過去問 憲法・刑法 | 272ページ |
オートマ過去問 供託法・司法書士法 | 212ページ |
必須過去問題集の合計が3,412ページです。テキストと単純に合わせると9,204ページとなりますね。
合格に必要な勉強時間3,000時間=180,000分ですから、雑に1ページあたりの時間に直すと、1ページあたり19.55分勉強することになります。
1ページ20分かけて良いなら楽勝じゃん!
と思えるでしょうか?
司法書士試験は午前択一、午後択一、記述のどれか1つでも基準点を下回ると不合格です。
そして、択一の基準点はおよそ8割。
関連記事:「【合格点の攻略法を解析!】司法書士試験の配点・基準点の仕組み」 |
テキスト・過去問題集の1ページを20分で8割~100%覚えなくてはいけません。
もちろん、勉強したときだけ理解できてもダメです。
忘れてしまっても最低8割解ける必要があるんです。
独学は自分で0から勉強しなくてはいけませんから、初見でテキスト1ページ読むのに20分かかる可能性もあります。
あなたが一度見たことは忘れない特殊能力の持ち主であれば1回読めば合格できるかもしれませんが、普通の人は繰り返し勉強してだんだんと覚えていきます。
ですから、独学で勉強するのであれば3,000時間勉強では厳しいと思われます。
予備校を使う場合はテキストの内容を講義で詳しく説明してくれるので、1回目から1ページを短時間で理解することができます。
何も知らない状態でテキストだけ読んで理解するのには時間がかかりますから、この時間の差が独学と予備校の勉強時間の大きな差になります。
ちなみに、独学で+1,000時間=4,000時間勉強するとしても、1ページあたり26.07分しかかけられません。
そう考えると「独学だと+1,000時間、では済まない」可能性も大いにあります。
- 独学だと理解に時間がかかるので+1000時間は最低でも必要
- 人によって+2000時間にも+3000時間にもなりうる
勉強が苦手な人の勉強時間の目安
司法書士の試験科目は法律ですが、法学部だったら勉強時間が短くなるとは考えていません。
同様に、社会人だから、大学生だから、高卒だからなどの条件では勉強時間に変わりはないと思います。
勉強する人の能力で勉強時間の目安が変わる条件とは文章を読む力、「国語力」です。
国語力が足りないと講義、テキスト、条文、試験問題の内容を理解するのに時間がかかるので合格までの勉強時間が多くかかります。
勉強が苦手、とは言いましたが「文章を読んで正しく意味を理解できる」レベルの国語力があれば十分です。
ここで言う勉強が苦手とは
|
くらいのレベルです。
文章を読むこと自体が辛いレベルの人は勉強時間の目安も「+1,000時間」と考えておきましょう。
- 法学部でも勉強時間が短縮できるわけではない
- 学歴によって必要勉強時間が増えるわけでもない
- 「文章を読むのが苦手な人」は+1000時間が目安
期間1年長引くごとの勉強時間の目安
人間は覚えたことを忘れていく生き物です。
そのため、
|
であれば当然1年間の方が覚えている知識の量は多くなります。
ですから受験が長期化するほど合格までに必要な勉強時間の目安は増えていきます。
短期合格をしている人や私自身の経験を踏まえると、1年間でおよそ「±200時間」くらいは目安が変わると思います。
「標準の3年から1年変わる毎に±200時間」
例えば、
|
といった感じです。
ただし、勉強している間に大きな法改正があればもっと勉強時間が必要になるでしょう。
- 期間が長いほど人は忘れるので+1年ごとに+200時間くらいは必要になる
- 大きな法改正があれば+200時間では済まない
- そのため、3~4年くらいでの合格を目指したほうが良い
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司法書士合格までの勉強期間はどう見積もれば良いか
勉強時間の目安が3年間で3,000時間だとしてもあなたが普段どのくらい勉強できるかで、合格までにかかる年数も変わってきます。
普段の勉強時間を正しくイメージできていなければ、無理なスケジュールを立てて勉強に挫折してしまいます。
専業で勉強に専念できるのか、社会人で兼業で勉強をしていくのかによってあなたが普段実際にどのくらい勉強できるかは違います。
勉強スタイルによる必要勉強時間や、勉強時間確保の方法などについては以下の記事で解説しています。
関連記事:「【逆算して合格!】司法書士試験に必要な勉強時間と勉強法のポイント」 |
司法書士合格までの勉強時間の目安まとめ
司法書士の合格までの勉強時間の目安はよく3,000時間と言われますが、勉強する人の環境などの条件によって必要な勉強時間の目安は増減します。
具体的な目安は以下のとおり。
条件 | 勉強時間の目安 |
ベースの勉強時間(勉強期間3年) | 3,000時間 |
独学で勉強 | +1,000時間 |
勉強が苦手な人 | +1,000時間 |
勉強期間1年につき | ±200時間 |
毎日勉強を続けていけば司法書士に合格することができます。
しかし、毎日勉強を続けることが一番の難関です。
期間が長引くほど勉強を続けていく労力も続くので、標準の3~4年ほど集中勉強して合格するのが一番負担が軽くなるでしょう。