
おつかれさまです!資格ワン運営の司法書士「よしと」です。

まずは独学で司法書士の勉強を始めようと思っているんだけど、科目を勉強する順番ってあるの?
興味ありそうなところから勉強すれば良い?
独学しようとするとどの順番で勉強すべきかわからないですよね。
この記事では、司法書士試験に独学で挑むための、効率の良い勉強の順番について解説しています。
試験科目の概要を事前にイメージしておくだけで、他の科目とのつながりが掴みやすくなるので記憶を定着させやすくなります。
勉強する順番や科目のつながりについては、講座を利用すると全て教えてもらえます。
独学でスタートして途中で限界を感じて講座を利用するパターンより、最初は予備校を利用して2年目以降はその内容を完璧にするパターンのほうが、結果的に時間と費用を抑えられることが経験上判明しています。
あなたがより早く、より安く司法書士に合格することが目的であれば、予算20万円前後までで講座を受けてから独学に切り替えることをおすすめします。
4年目の受験で実際に司法書士試験に合格した私の考えを交えて説明しますので、ぜひ参考にしてください。
司法書士の科目は関係性を考慮して順番を決める
司法書士試験には択一の出題数が多い順番に、
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という合計11科目の出題があります。
試験科目は全てが互いに密接に関係しているのではなく、あまり関係が深くない科目同士も結構あります。
関係が深い科目を連続して勉強した方がお互いの知識が相乗効果で記憶しやすくなります。
新しい科目の理解が早くなるだけでなく、前の科目の復習も兼ねられるので勉強する順番も独学には大切です。
ここからは各試験科目がどのように関係しているかを解説していきます。
司法書士試験の主要4科目「民法・不登法・商法会社法・商登法」の関係
民法
民法は一番基本となる法律なので、どの科目も少なからず関係があります。
そのため、まず最初に民法を勉強してしっかりと理解することは司法書士試験の全ての科目にとって重要です。
また、民法は他の法律系資格でも試験科目になっていることが多いので既に勉強したことがある人もいるでしょう。
しかし、その場合でも司法書士試験科目としての民法をもう一度勉強しなおしておいた方が良いです。
なぜなら、民法は債権法の条文が多く、普通の試験では債権の出題が多くなりますが、司法書士試験では不動産登記が重要なウエイトを占めるため、民法も物権法の出題が多く出題も細かいからです。
不動産登記法
不動産登記法は民法との関係が深い法律です。
民法で学んだ不動産の物権の内容をどのように登記するのか、手続きを定めている法律だからです。
そのため、司法書士試験科目では基本となる民法の次に勉強するのが最善です。
不動産登記法の理解が難しい場合には、民法の対応する部分を理解しなおすことも必要となってくるでしょう。
商法会社法と商業登記法
司法書士試験の受験科目では商法と書かれますが、平成18年から施行された会社法が中心です。
商法会社法を合わせて9問出題されるうち、毎年商法からの出題は1問だけです。
会社法はその名の通り株式会社などの会社について定められている法律ですので、株式会社などの登記手続きを定めている商業登記法と密接な関係にあります。
会社法を一通り勉強してから商業登記法を勉強するという方法もありますが「会社法ではこう決まっている、その手続はこうやる」というようにまとめて1つの科目であるかのように勉強するのが効果的です。
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私が独学におすすめしている教科書「オートマ」でも会社法と商業登記法は1つにまとめられています。
その他の科目は民訴系と、他は割とバラバラ
憲法
憲法も民法と同じく基本となる法律です。
公務員講座などでは民法よりも憲法を先に学習することもあるくらいなので、憲法を最初に勉強するのも無くはありません。
しかし、司法書士試験では憲法は民法ほど他の科目に関係していないので、主要4科目を勉強した後に勉強した方が全体がスムーズに進みます。
憲法では「尊属殺法定刑違憲事件」のような有名な違憲判決事件を勉強するので、他との関係が薄い刑法と近いタイミングで学習する方が効率が良いでしょう。
刑法
司法書士は業務として訴状を作成することもできるため、刑法も試験科目に入っています。
しかし、主要な試験科目でもある登記とはほとんど関係がありません。
民事訴訟法なども民事と刑事の違いがあり、ほとんど内容に共通する部分はありません。
そのため刑法は他の試験科目とあまり関係がない科目です。
あえて関係がありそうな科目を挙げるのなら憲法というレベルです。
民事訴訟法・民事執行法・民事保全法
民事訴訟法、民事執行法、民事保全法の3つは民事に関する一連の手続きで全てつながっている科目です。
まず民事訴訟法は、訴訟手続に関する法律で訴えてから判決が確定するまでについて定められています。
判決を得るだけではモノは手に入らないので、判決を元にして実際に財産などを手に入れる手続きが民事執行法です。
執行する前に財産を隠されてしまっては困るので訴訟前に財産を隠せないようロックしておく手続きが民事保全法です。
このようにそれぞれ別々の手続きについて定めている法律ですが、お互いの関係は密接です。
だから民事訴訟法・民事執行法・民事保全法の3つはまとめて順番に勉強するのがベストです。
供託法
供託法は供託手続きについて定めた法律で、民法との関わりがありますが、民訴系とも関わりがあります。
民法と不動産登記法ほど深い関係はないので、民訴系が終わった後に勉強するくらいが良いでしょう。
司法書士法
司法書士法は他の科目とはほぼ関係がありません。
無理やり関係を考えるなら会社法の法人と司法書士法人との違いとかはありますが、司法書士法自体がすぐに学習が終わり、内容も難しくないので勉強の最後に少しやるくらいで大丈夫です。
司法書士の独学初学者におすすめの試験科目の勉強順番
ここまでの科目の関係性を整理すると、司法書士試験合格のために効率が良い勉強順は以下のようになります。
「オートマ」のように科目毎にナンバリングされているテキストは番号順に読み進めれば大丈夫ですよ。
合格者がおすすめする初学者の勉強方法
もし、私が初学者に戻ってもう一度司法書士試験の勉強をやり直すとしたら、独学と予備校を上手く組み合わせて
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といった計画を立てます。
なぜなら、独学で勉強して無理そうだったら途中から講座を受けてみるという方法は時間とお金がかなりかかるからです。
独学スタートすると時間とお金がかかる理由は以下のとおり。
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独学でも必要なテキスト・過去問を一式揃えると8万円くらいはかかります。
合格まで何年もかかる場合は、法改正に合わせてテキスト・過去問の買い替えも必要なので思った以上にお金がかかります。
それなら1年目は20万円くらいの講座を受けて、重要ポイントをしっかりと理解してから独学したほうが「3~5年くらいの時間短縮」「10~20万円くらいのお金節約」になるでしょう。
司法書士試験の科目の勉強順番は?独学スタート初学者向けまとめ
司法書士試験の試験科目は互いに関係が深いものから、あまり関係のないものまで様々あります。
関係のある科目を順番に勉強した方が勉強効率は上がります。
試験の全体像を把握したうえで順番に理解していくようにしましょう。
民法は全ての元となる科目ですので最初にしっかり理解できるまで勉強するようにした方が良いですよ。
科目毎の傾向と対策を掴んでから勉強をしたい人は、クレアールの戸谷講師が書いた「司法書士試験 非常識合格法」をチェックしてみましょう。
先着100名限定ですが、無料で書籍をプレゼントしているので終了する前にもらっておくと良いです。
短期合格のノウハウ本「司法書士試験 非常識合格法」プレゼント
勉強する順番やスケジュールについて自分で考えるのが大変であれば独学から予備校の利用に切り替えるのも1つの手段です。
独学のテキスト一式を揃えるのとそう変わりない価格で学べる予備校もあります。
あなたが司法書士試験に合格するために最適な方法で勉強していきましょう。