司法書士が独立開業すべき場所は「地方or都心」「自宅or事務所」?

開業するなら地方vs都心、自宅vs事務所司法書士の独立開業
よしと
よしと

おつかれさまです!資格ワン運営の司法書士「よしと」です。

司法書士で独立するならどこで開業するのが良い?

地方よりも都心の方が開業に有利?

事務所を借りて開業しなきゃダメ?自宅はやめたほうが良い?

なるべく安く開業するにはどうしたら良い?

そんな風に考えていませんか?

 

私は司法書士試験に合格後に事務所勤務をしてから独立開業しました。事前に独立開業について色々と調べ、ようやく開業してからも数年後には事務所の移転も経験しています。

 

ほとんどの合格者は独立開業の経験などなく、手探り状態で開業準備を進めていることでしょう。

コネがあるならどこで開業しても仕事があるでしょうが、あなたが過去の私のようにコネも何もない状態なら、費用だけでなく今後メインとしたい業務にも大きく影響する開業場所はよく検討する必要あり。

 

そのためこの記事では、司法書士の独立開業する場所について

  • 開業場所に絶対的な正解がない理由
  • 開業する地域(地方or都心)の違い
  • 開業する形態(自宅or事業用物件or通常賃貸物件)の違い
  • 借りる事務所の探し方

といったことを解説しています。

 

この記事を読むことで、独立する場所によってどのような影響があるのかが分かり、あなたが開業する場所を決めるためのヒントになります。

 

独立開業の第一歩として、あなたに一番合う場所を見つけましょう!

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司法書士の独立開業場所に正解はない

司法書士が独立開業すべき場所に絶対的な正解はありません。

なぜなら、どのような地域・形態にもメリットとデメリットがあるからです。

簡単にメリットをまとめると以下のとおり。

開業地域ごとのメリット

地方

  • 司法書士・他業種のつながりを作りやすい
  • 幅広い業務に関われる
  • 自動車移動がしやすい
  • 賃貸事務所の家賃が安い
  • 司法過疎地なら開業支援が受けられる
  • 統計的には全国平均より平均年収が高い

地方都市

地方と都心の中間

都心

  • ウェブサイトなどでの一般集客がしやすい
  • 他業種との付き合いを選べる
  • 専門に特化した業務がしやすい
  • 車に乗る必要がない
  • 賃貸事務所の数が多く物件を選べる

 

独立開業する場所(建物)ごとのメリット

自宅開業

自宅(持ち家)

  • 家賃0
  • 通勤時間0
  • 業務の合間に家事ができる
  • 営業時間外でも業務対応しやすい
  • 家電や日用品を流用できる

自宅(賃貸)

  • 家賃の一部を経費にできる
  • 通勤時間0
  • 業務の合間に家事ができる
  • 営業時間外でも業務対応しやすい
  • 家電や日用品を流用できる

賃貸物件開業

事業用物件

  • 経費計算が簡単
  • 自宅住所が公表されない
  • 業務に集中できる
  • お客様を迎えやすい
  • 人を雇いやすい

通常の賃貸物件

  • 事業用物件よりも安い
  • 経費計算が簡単
  • 自宅住所が公表されない
  • 業務に集中できる
  • そこそこお客様を迎えやすい
  • 人を雇いやすい

レンタルオフィス

  • 事業用物件よりも安い
  • 立地が良いことが多い
  • 共用の設備・スペースが利用できる
  • 電話秘書サービスが利用できるところも
  • 不在時に郵便物受け取りをしてくれる
  • 経費計算が簡単
  • 自宅住所が公表されない
  • 業務に集中できる

 

これらのメリットは私の経験と考察に基づくものであるため、特定の地域の特性や、個人的なコネの有無などの諸条件によって開業の適不適は変わってきます。

あくまで一人の開業司法書士の見解としてこの記事の内容を参考としてください。

メリットの詳細やメリットの裏返しになるデメリットについては各開業場所の項目で後述します。

開業する地域による違い

地域によって業務の多少はある

司法書士は日本全国に仕事があると言っても過言ではないです。

 

しかし、地域によってどの業務が多いか傾向は異なります。

司法書士の業務は不動産登記(売買、相続など)だけではなく、商業登記、成年後見、遺産承継業務、新しいところでは民事信託など多岐にわたります。

 

開業地域を

  • 地方
  • 地方都市(政令市などのその地域の大きな都市)
  • 都心(23区などの大都市)

の3つに分類すると地域ごとの仕事の量は以下のようなイメージ。

 

地方

地方都市

都心

仕事の量

司法書士数
(参考)

全体の仕事量はやはり都心のほうが多いですが、司法書士の数も都心のほうが多いため、司法書士1人あたりの仕事量はそこまで大きな差はないと感じます。

 

また、業務の種類によって地域差の大小もあります。

一般的には不動産登記(売買)は都心のほうが活発ですが、相続登記は日本全国にあります。

その他、商業登記は会社数が多い都心が圧倒的に多く、地方ではとても少なくなります。

地方の商業登記の件数は少ないですが、それ故に商業登記をほとんど扱っていない司法書士も多く、地元の中小企業の商業登記を担える司法書士の需要もあります。

ここからは各地域の特色、開業するメリット・デメリットについてもう少し詳しく説明していきます。

地方で独立開業するメリット・デメリット

地域内のつながりが強い地方で独立開業するメリットをまとめると以下のとおり。

地方開業のメリット

  • 司法書士・他業種のつながりを作りやすい
  • 幅広い業務に関われる
  • 自動車移動がしやすい
  • 賃貸事務所の家賃が安い
  • 司法過疎地なら開業支援を受けられる
  • 統計的には全国平均より平均年収が高い

メリットとデメリットは表裏一体なので、1つずつ詳しく見ていきます。

人のつながり

独立開業すると各司法書士会に所属することになりますが、各司法書士会はさらに地域ごとの支部に分かれています。

地方のほうが1つの支部に所属する司法書士数が少ないため、司法書士同士のつながりが強い傾向あり。

開業時期が近い仲間ができたり、支部長に気にかけてもらえたりすることも。

また、その地域の商工会や青年会議所など、事業者の集まりに参加する人数も限定的であるため強いつながりを築きやすいです。

 

このように人脈を作って仕事につなげていけることは地方開業のメリットです。

幅広い業務

地方では司法書士の数が少ないため、1人の司法書士が色々な業務を依頼される機会が多いです。

不動産登記だけでなく商業登記、成年後見に民事信託、簡裁訴訟代理に遺言、相続財産管理人など、様々な業務に関われるでしょう。

 

なぜなら、地方は司法書士以上に弁護士の数が少ないため、司法書士に「総合的な法律アドバイザー」という役割が期待されるからです。

 

都心でも幅広い業務を扱うことは可能ですが、地方のほうが本来弁護士が中心となるような業務に関わるチャンスがあるかもしれません。

逆に言えば地方では特定の業務に特化するつもりで独立しても、いつの間にかなんでもやるようになってるかも。

自動車

地方での仕事は自動車で移動する機会が多くなるため、電車に乗るのが好きじゃない人や、車の運転が好きな人には良いです。

もちろん仕事中だけでなく、自宅から事務所へのマイカー通勤も可能

ただし、自家用車を業務に使うなら、ガソリン代の経費計上が複雑になります。

逆に言えば、免許が無い人やペーパードライバーの人、電車移動のほうが好きな人にはデメリット。

地方は公共交通機関が貧弱な場合もよくあるので、車を運転できないのであればタクシーを利用しなければいけないケースもあるでしょう。

家賃が安い

地方は賃貸物件の家賃が安いため、独立開業の費用を抑えやすいのがメリット。

独立開業にかかる諸費用のうち、半分(あるいはそれ以上)を占めるのが事務所を借りる費用です。

通常の居住用賃貸物件の敷金というと家賃1ヶ月分くらいのイメージがあると思いますが、事業用物件は3~6ヶ月分の敷金(保証金)が必要なことが多いです。

そのため、家賃相場が安い地方のほうが圧倒的に安く開業しやすくなります。

司法過疎地開業支援

司法書士が0名・1名である司法過疎地(日司連が適当と判断した地域)で独立開業するのであれば、「開業貸付金」と「定着貸付金」の交付を受けることができます。

 

個人会員の「開業貸付金」は180万円以内

個人会員の「定着貸付金」は540万円以内

 

貸付金ではありますが、3年以上事務所を置いた場合には一部or全部の返還が免除されます。

開業後はその地域の(ほぼ)唯一の司法書士となるため、前述のように非常に幅広い業務に関わることもできるでしょう。

 

日司連では、年末から年始にかけて毎年司法過疎地開業支援事業を行っています。

日本司法書士会連合会:令和3年度司法過疎地開業支援事業の実施について

平均年収が高い

意外に思うかもしれませんが、地方のほうが司法書士の平均年収が高いというアンケート結果があります。

 

2015年版司法書士白書に載っている全国の開業司法書士の年収アンケートによると取得金額(確定申告書の所得金額のデータ)は以下のとおり(男女別)

開業司法書士の所得金額(男性)

開業司法書士の所得金額(女性)

このグラフからおおよその平均年収を計算すると

男性

595万円

女性

456.75万円

となります。

日本司法書士会連合会:司法書士白書2015年版

 

一方、2019年版司法書士白書にのっている司法過疎地の司法書士年収アンケートによると、年収は以下のとおり。

司法過疎地の司法書士の年収

こちらもおおよその平均年収を計算すると

司法過疎地

688.5万円

となります。

日本司法書士会連合会:司法書士白書2019年版

司法過疎地では年収が男女別に分けられていませんが、全国平均(男性)と比較しても100万円近く年収が増加しています。

これは、前述のように司法過疎地では司法書士が少なく業務が集中するためです。

このように、地方でも特に司法過疎地は平均年収は高い傾向があり、地方で独立開業しても稼げないということはありません。

 

独立開業のほか、勤務も含めた司法書士年収については以下の記事にまとめています。

関連記事:司法書士の年収はどのくらい?【独立開業と事務所勤務で比較】

都心開業のメリット・デメリット

サイト経由の集客も期待できる都心で独立開業するメリットをまとめると以下のとおり。

都心開業のメリット

  • ウェブサイトなどでの一般集客がしやすい
  • 他業種との付き合いを選べる
  • 専門に特化した業務ができる
  • 車に乗る必要がない
  • 賃貸事務所の数が多く物件を選べる

こちらのメリット・デメリットについても1つずつ内容を確認します。

一般集客がしやすい

都心のほうが単純に人口が多いため、事務所のウェブサイトを見て連絡してくるお客様が多いです。

実際に私は当初は地方で開業し、その後地方都市に事務所を移しましたが明らかにウェブサイト経由のお客様が増えました。

そのため、

独立してもコネも営業経験もないから仕事がもらえるか不安

という人は都心のほうが仕事がしやすいかも。

付き合いを選べる

都心は司法書士以外の他業種の人も近隣にたくさんいるため、長く付き合っていく相手を取捨選択しやすいです。

あなたと合わない人に無理に付き合わなくても、自分と合う人を探して連携することができます。

ただし、逆に言えば相手方から「この人とは付き合わなくてもいいや」と思われる可能性もあるので、長く付き合っていきたい人と上手くやっていく努力は必要です。

特化した業務

地方に比べ都心は圧倒的に会社の数が多いため、例えば商業登記特化のような専門性を高めた業務をすることができます。

商業登記に限らず、全体の仕事の種類・量が多いので、特定分野に特化した事務所にすることも可能。

特定の業務に特化した事務所は、他業種から見ても何をしてくれるのかが分かりやすいため、連携のミスマッチも減ります。

特化した専門家同士が連携することで、お客様に良質なサービスを提供できるネットワークを構築することができるでしょう。

車が不要

都心は電車、バスなどが充実しているため、車が無くてもほとんど業務に支障がありません。

歩くには少し遠いと感じる場所へ行くときには、カーシェアリングやレンタサイクリングを使うという手もあります。

車が不要なことは運転が苦ではない人にも、駐車場代が浮くというメリットがあります。

自家用車を事業に使おうと思ったらガソリン代の経費計算が面倒ですし、事業用の車を買うのは大きな出費になります。

公共交通機関で移動すれば経費計算も簡単なので、独立してから本業以外の雑務にかける手間を削減できます。

賃貸物件が多い

都心は通常の賃貸物件だけでなく事業用物件の数が多いため、あなたの条件に合う物件を選びやすいです。

独立開業する場所(建物)による違いで後述しますが、事務所利用可能な通常の賃貸物件やレンタルオフィスなども多いため、予算や条件に応じて色々と選ぶことが可能。

 

後から事務所を移転しようとすると、手続きも必要ですし費用も余計にかかります。

事務所の立地はお客様の利便性にも直接影響するので納得の行く場所に事務所を構えたいものです。

例えば、足の悪い高齢のお客様であればエレベーターが無いビルの2階に事務所がある時点で、他の事務所を探そうと考える可能性が高くなります。

あなたがどのようなお客様を事務所に迎えるのかをイメージして事務所を決めましょう。

地方都市での独立開業

地方都市での独立開業は、単純に「地方と都心の中間」です。

もちろん完全に中間というわけではなく、地方都市の規模によっても事情はかなり異なります。

例えば、

  • 「政令指定都市」と「中核市」
  • 「乗換駅」と「その隣の1路線のみの駅」
  • 「東京圏」と「首都圏」
  • 「駅徒歩5分」と「駅徒歩20分」
  • 「大通り沿い」と「入り組んだ路地の先」

など、似たような地域内でも諸事情によって前者のような「都心寄り」後者のような「地方寄り」といった違いが出てきます。

そんなの当たり前じゃないか

と思うかもしれませんが、開業するときは考えることが多くあなたがやりたいと思う業務と開業場所の特性が微妙にズレてしまうことはよくあります。

そのため、ある程度時間をかけ物件を多方面から検討するのがおすすめ。

独立開業する場所(建物)による違い

働き方に合わせて開業形態を決めるどこの地域で開業するかに続き、ここからは開業形態について説明します。

司法書士が開業する場所(建物)は大きく

  • 自宅で開業
  • 事務所を借りて開業

の2つに分けられますが、もう少し細かく見ると以下のようなパターンが考えられます。

自宅開業

自宅(持ち家)

戸建て

マンション

自宅(賃貸)

賃貸物件開業

事業用物件

通常の賃貸物件

レンタルオフィス

それぞれの形態の特徴や、類似するさらに細かい形態について見ていきましょう。

自宅開業にも大きく2つ

自宅開業と一口に言っても、自宅が「所有か」「賃貸か」で事情は大きく異なります。

それぞれのメリット・デメリットやその他の細かいパターンについて説明します。

自宅(持ち家)

仕事と家庭をフレキシブルに両立自宅を所有しており、自宅内で開業する場合のメリット・デメリットは以下のとおり。

メリット

デメリット

  • 家賃0
  • 通勤時間0
  • 業務の合間に家事ができる
  • 営業時間外でも業務対応しやすい
  • 家電や日用品を流用できる
  • 自宅住所が公表される
  • 業務用スペースの確保
  • 経費計算が複雑化
  • プライベートと業務の線引きが曖昧に
  • 人を雇うのが難しい

自宅で開業すると費用と時間を節約できます。

「自宅でいつでも業務ができる」ことはメリットにもデメリットにもなります。

線引きが曖昧になり

  • 深夜や休日にも仕事をしてしまう
  • 平日昼間に仕事をせずサボってしまう

といったことにもなりかねないからです。

個人事務所であれば自己責任で済みますが、人を雇うようになると色々と問題が出てきます。

この点からすると、自宅開業は個人事務所向きの形態であり、事務所を大きくしていきたい人には不向きだと思います。

 

また、開業すると電気代や消耗品などを経費とすることができますが、自宅開業の場合、どこまでが経費となるかの判断が複雑に。

この事業にかかった経費を合理的な基準で分けることを家事按分と言います。

国税庁:やさしい必要経費の知識

自宅開業をするのであれば必要経費の計算についてもしっかりと学ぶようにしましょう。

持ち家での開業であっても、戸建てとマンションでは少し事情が異なる部分があるので少しだけ補足します。

まず、持ち家がマンションである場合には、マンションの管理規約に注意。

なぜなら、マンション管理規約によって事務所利用が禁止されている可能性があるからです。

規約に違反しててもバレなきゃいいでしょ

と考えるのはもちろんNG

区分所有法では以下のように定められています。

区分所有法 第30条(規約事項)

建物又はその敷地若しくは附属施設の管理又は使用に関する区分所有者相互間の事項は、この法律に定めるもののほか、規約で定めることができる。

(第2項以下略)

このため、管理規約違反は区分所有法違反につながります。

法律家が違法に事務所を設置しているなど論外ですよね。

 

所有する戸建てでの開業で、庭などの敷地内にプレハブを設置して事務所を開業したいと考える場合も注意。

プレハブが建築物と認められれば「建築確認」や「固定資産税」といった問題が出てくる可能性がありますので、事前にしっかりと確認しましょう。

ホームズ:プレハブ物置やガレージを設置するとき建築確認申請は必要なの?固定資産税についても解説

自宅(賃貸)

自宅兼事務所として賃貸する場合のメリット・デメリットは以下のとおり。

メリット

デメリット

  • 家賃の一部を経費にできる
  • 通勤時間0
  • 業務の合間に家事ができる
  • 営業時間外でも業務対応しやすい
  • 家電や日用品を流用できる
  • 事務所利用可の物件が少ない
  • 貸主に事前の了承を得る必要あり
  • 自宅住所が公表される
  • 事務所スペースの確保
  • 経費計算が複雑化
  • プライベートと業務の線引きが曖昧に
  • 人を雇うのが難しい

多くのメリット・デメリットは持ち家の場合と共通します。

しかし、賃貸の場合は貸主に説明して了解を得ておくことが重要です。

無断で開業すると後日トラブルとなる可能性があります。

自宅兼事務所にする隠れたメリットは、家賃の一部を経費にできるため、通常より条件の良い自宅を賃貸できることです。

自宅と事務所を別に借りるよりも、自宅兼事務所として「広い」「駅近」「築浅」といった良条件の物件を1つ借りたほうがほとんどの場合割安です。

デメリットが許容できるなら、自宅兼事務所(賃貸)はQOLも向上するのでおすすめ。

現在私もこの形態で開業しています。

これから引っ越して自宅兼事務所で開業しようとする場合の、物件の探し方については事務所利用可の賃貸物件で後述しますのでそちらを参照ください。

事務所を借りる形態も色々

自宅と事務所を分け、事務所を借りる場合にも複数のパターンがあります。

  • 事務所・店舗などの事業用物件を借りる
  • 事務所利用可の一般物件を借りる
  • 共同利用のレンタルオフィスやシェアオフィスを借りる

この3つに分けて詳細を見ていきます。

事業用物件

高額費用の対価は信頼性事業用物件を借りて開業するメリット:デメリットは以下のとおり。

メリット

デメリット

  • 経費計算が簡単
  • 自宅住所が公表されない
  • 業務に集中できる
  • お客様を迎えやすい
  • 人を雇いやすい
  • 事務所物件の家賃・敷金は高額
  • 通勤時間がかかる
  • トイレや給湯室が共用の場合がある

事業用の物件は通常の賃貸物件と比べて家賃が高めに設定されていることが多いです。

また、事業用だと敷金(保証金)が家賃の3~6ヶ月分になることがほとんど。

礼金を支払うケースもあるでしょう。

このため、事業用物件は初期費用が高額になりがちです。

 

しかし、費用がかかる分、事務所として使いやすい造り(間取りやエレベーターなど)になっており、お客様に安心して足を運んでもらいやすいのは大きなメリット。

事業用物件はお客様に「ちゃんとしている事務所」という印象を与えるのにも役立ちます。

また、事業用物件は人を増やして事業を拡大したり、法人化するにも適しています。

 

事業用物件は大手の賃貸物件検索サイトで探すことができます。

ホームズ:貸事務所検索

アットホーム:貸事務所・賃貸オフィス検索

一般の賃貸物件に比べ、事務所物件はネット上に情報が公開されていないものも多いため、開業したい地域が決まっているのであれば、地元の不動産屋さんに直接聞いてみると良いです。

事務所利用可の賃貸物件

費用をぐっと抑えられる事務所利用可の通常の賃貸物件(マンションやアパートなど)を借りて開業するメリット・デメリットは以下のとおり。

メリット

デメリット

  • 事業用物件よりも安い
  • 経費計算が簡単
  • 自宅住所が公表されない
  • 業務に集中できる
  • そこそこお客様を迎えやすい
  • 人を雇いやすい
  • 事務所利用可の物件自体が少なめ
  • 「事務所利用可」表示でも断られることも
  • エレベーター無しの古い物件も多い
  • お客様に認知されにくい
  • 風呂や洗濯機などのスペースが無駄に
  • 通勤時間がかかる

事務所利用可になっているマンションやアパートは、家賃も通常賃貸物件並みで借りられるため、事業用物件よりも安く開業できます。

事務所利用で借りる場合は敷金が増額になることはあります。

自宅開業よりはお客様を迎えやすいですが、構造が居住用になっているため事業用物件ほどの利便性はありません。

また、物件が古くなり居住用での入居が難しくなったために事務所利用可となる物件も多いため、外観があまりキレイではないこともあります。

事務所利用はできても、看板を出してはいけないなどの条件が付くこともあるので、よく確認をする必要があります。

注意事務所利用可となっていても、来客のないSOHO利用のみを許可しており、司法書士事務所は認めないと言われるケースもあります。気になる物件があったらしっかり確認をしておきましょう。

 

事務所利用可物件は、通常の賃貸物件検索サイトにて「事務所利用可(スーモ)」「事務所可(ホームズ・アットホーム)」の条件を指定して探せます。

アットホームでは事務所利用可物件用の検索ページもあります。

スーモ:賃貸住宅検索

ホームズ:賃貸検索

アットホーム:SOHO向け(事務所利用可)物件特集

レンタルオフィス

雑務の外注も兼ねるレンタルオフィスレンタルオフィスやシェアオフィスを利用して開業するメリット・デメリットは以下のとおり。

メリット

デメリット

  • 事業用物件よりも安い
  • 立地が良いことが多い
  • 共用の設備・スペースが利用できる
  • 電話秘書サービスが利用できるところも
  • 不在時に郵便物受け取りをしてくれる
  • 経費計算が簡単
  • 自宅住所が公表されない
  • 業務に集中できる
  • 業務の性質上、費用が高い個室タイプを利用したい
  • 応接室(会議室)利用が有料の場合がある
  • 通勤時間がかかる

レンタルオフィス等で開業する最大のメリットは、開業に必要なものが既にある程度用意されていること。

応接用の椅子・テーブルやプリンターなどが共用になっていることが多いです。

共用スペースの広さや使い方のルールはオフィスによって異なるため、事前によく確認しましょう。

また、オフィス入口に受付の方が常駐していたり、電話秘書や郵便物受け取りなど個人事務所で開業するにはちょっと嬉しいサービスが利用できることもあります。

必要費用のイメージは

事業用物件>>>>事務所利用可の賃貸物件≒レンタルオフィス等

という感じ。

 

レンタルオフィスは以下のような専用サイトで検索できます。

ビズサークル (エリア・予算のほか「無料応接スペース付き」など条件指定して探せる)

リージャス エリアを地図から指定して探せる)

JUST FIT OFFICE個室タイプを指定して探せる)

ハブスペエリアと予算を指定して探せる)

レンタルオフィスと少し似たサービスにバーチャルオフィスがありますが、こちらはおすすめしません。

バーチャルオフィスは、スペースは貸さずに住所だけを貸し出します。実際の作業は自宅等で行い、事務所の所在地はバーチャルオフィスの住所となるわけです。

司法書士事務所としては、

  • お客様を事務所に招けない
  • 郵便物をオフィスに取りに行くor転送してもらう

などの事情から適していません。

そもそも事務所としての実態がない場所を事務所所在地として表示することが司法書士事務所として適切なのかどうかもよく分かりません。

このため、バーチャルオフィスで開業するのはやめておきましょう。

司法書士の独立開業場所まとめ

司法書士の独立開業する場所に絶対的な正解はありません。司法書士は日本全国で仕事ができると言っても良いでしょう。

しかし、業務の種類によっては仕事量の地域差が大きいです。あなたが独立開業してどのような仕事をメインにしていきたいのかを明確にしておき、その仕事ができるのかを意識して開業場所を決めましょう。

 

自宅開業か事務所を借りて開業するかは、予算だけでなくあなたの働き方にも影響大。

将来は人を雇って事務所を拡大していくのかなど、5年10年先の事務所のあり方も考えて決めましょう。

 

事業用物件は以下のようなサイトで検索できます。

ホームズ:貸事務所検索

アットホーム:貸事務所・賃貸オフィス検索

 

事務所利用可の物件は一般の賃貸物件検索サイトで「事務所利用可」条件をチェックして探せます。

スーモ:賃貸住宅検索

ホームズ:賃貸検索

アットホーム:SOHO向け(事務所利用可)物件特集

 

レンタルオフィスは以下のようなサイトで検索できます。

リージャス エリアを地図から指定して探せる)

JUST FIT OFFICE個室タイプを指定して探せる)

ハブスペエリアと予算を指定して探せる)

空き情報は常に変化しているので、気に入った条件の事務所が無ければサイトを数ヶ月くらいは継続的にチェックして新着物件が出てくるのを待つのも良いです。

無理やり妥協してしまうと、今後の仕事にも悪影響が出てしまいますよ。