おつかれさまです!資格ワン運営の司法書士「よしと」です。
司法書士試験の願書ってどこで手に入る?
申し込みには何を準備すれば良いんだろう?
願書はどう書けば良いの?
ただの手続きとはいえ、いざ出願しようとすると調べるのが面倒ですよね。
この記事では、
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についてまとめています。
この記事の内容で司法書士試験の願書の入手から、申し込みの準備、申し込みを済ませるまでの手順全てがカバーできます。
手続きはさっさと終わらせて勉強に時間をかけましょう。
司法書士試験を4度目の受験で合格している私の経験からまとめていきますよ。
司法書士試験の願書入手から申し込みの流れ
司法書士試験を受験するには、
- 願書を手に入れる
- 受験申請書を書く
- 申し込みに必要な写真・印紙等を揃える
- 申し込みをする
という手順を踏むことになります。
例年の願書配布、申し込みの期間を図に表すとこんな感じです。
令和5年度は
となっています。 |
申し込み期間は毎年10日程度の期間がありますが、土日は受け付けていないため、実質1週間程度しかないので確実に出願するよう気をつけましょう。
ギリギリで全て準備するのではなく、早めに願書をもらい準備を済ませておいてから申し込み期間を迎えるようにしてくださいね。
司法書士試験の願書の3つの入手法
願書の入手法は大きく分けて以下の3つ。
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願書はどこでもらってきても同じものなので、4月になったら早めに入手しておきましょう。
願書配布期間になると法務省のサイトでも出願や試験の概要が載った試験受験案内書がPDFで公開されますが、こちらには受験申請書は入っていないので上記のいずれかの方法で入手する必要があります。
願書入手法1:法務局総務課の窓口
法務局は司法書士が登記申請をする窓口でもあり、試験に合格してからも何度も足を運ぶことになります。
その法務局(地方法務局含む)の総務課で願書の配布をします。
(地方)法務局の総務課は本局にあるため、支局・出張所では願書を配布していません。
窓口で願書をもらう場合は、本局に行くようにしてください。
私も法務局まで願書の受け取りに行ってみたことがありますが、窓口で配布とは言っても総務課の前にダンボールで願書が積まれていましたので、必要部数を勝手に持っていくような感じでした。
受験申請書の書き損じに備えて、予備の願書を1部くらいもらっておいた方が確実です。
願書入手法2:郵送で請求
忙しくて法務局まで直接願書をもらいに行けないという人は、郵送で願書を請求することもできます。
郵送で願書を請求する場合にも配布期間内である必要があります。
4月に法務省のサイトで試験の概要発表、願書配布の案内があってから願書を請求するようにしましょう。
郵送で願書を請求する場合には以下のものを用意します。
郵送請求のために用意するもの一覧 |
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願書の郵送請求の手順は以下のとおり。
- 角2封筒の宛名に「法務局(地方法務局)の総務課」を記入
- 角2封筒の表に「司法書士請求」と朱書き
- (返送用)角2封筒の宛名に「自宅住所」を記入
- (返送用)角2封筒に(返送用)120円切手を貼付
- (返送用)角2封筒を2つに折り、角2封筒に入れて封
- 角2封筒に120円切手を貼って投函 or 郵便局から発送
請求して願書が返送されてくるまで少し時間がかかるので、余裕をもって早めに願書請求しておくと申し込みで慌てずに済みます。
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願書入手法3:予備校
法務省から案内されている願書の受け取り方は上記の2つなのですが、試験の受験者が集まっている予備校でも例年願書の配布が行われます。
これは予備校が受験生の代わりに法務局から願書をもらってきて、それを配布しているということ。
予備校を利用している受験生に対するサービスの一貫ですね。
注意すべき点として、予備校の自主的なサービスであるため用意した願書を全てを配り終えてしまうことがあるということがあります。
予備校で願書の配布が終了してしまったら法務局窓口か郵送で請求するようにしてください。
司法書士試験願書入手後の申し込み準備
願書をもらってきたら申し込みの準備です。
中に挟み込まれている受験申請書の記入をしましょう。
一緒に記入方法の案内もあるのでそれを確認しながら記入します。
「受験地」を記入する欄がありますが、こちらは必ずしも住んでいる都道府県でなくても良いです。
近隣の都道府県の受験会場の方がアクセスが良いのであればそちらにしても大丈夫です。
現在の司法書士試験は全国15会場で筆記試験が行われることになっています。
司法書士試験の申し込みには受験申請書を記入するほかに
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も用意する必要があります。
受験申請書の記入例
注意書き通りに記入すれば難しいことはありませんが、記入例を載せておきます。
「受験地」は受験案内書の最後に載っている「法務局及び地方法務局の所在地等」の書き方のとおりに書きます。
例えば、
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という感じ。
実際の受験申請書の記入イメージは以下のとおり。
写真と収入印紙については準備のコツをもう少し説明します。
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写真のサイズに注意
令和5年度から司法書士試験の申し込みに必要となる写真のサイズは「4.5cm×3.5cm」です。
よく履歴書などで一般的に必要となるサイズよりも大きいため、使い回しはできないので注意しましょう。
帽子を被らないなどは当たり前ですが、受験時にメガネを着用する人は、申し込み時にメガネ着用の写真を貼り付けるようにという指定があります。
メガネの有無に違いがあると試験当日、試験官が試験中に本人確認をしているときに声をかけられてしまう可能性があります。
貴重な試験時間が奪われてしまい集中も切れてしまう危険があるため、申し込み時の写真のメガネの有無には注意しましょう。
写真を切り取って写真票に貼り付けるときには、忘れずに裏面に氏名を記入しておきましょう。
申し込み後に万が一写真が剥がれてしまった際にもトラブルとなる可能性を減らすことができます。
申し込み写真の扱いを雑にして、余計なことに手間と時間を取られないように気をつけてくださいね。
関連記事:「司法書士試験の願書用写真の仕様・準備方法【証明写真以外も】」 |
受験料は収入印紙で払う
申し込み時に受験料も支払う必要がありますが、受験料の支払いは現金ではありません。
8,000円分の収入印紙を貼り付けることで支払います。
収入印紙にあまり馴染みがない人もいるかもしれませんが、収入印紙は郵便局や法務局内にある売店で購入することができます。
コンビニでも扱っていることが多いのですが、私が過去4店舗でコンビニバイトした経験でも、コンビニでは200円の収入印紙しか扱っていません。
つまりコンビニで申し込みに必要な8,000円分の収入印紙を買おうとすると、200円を40枚ということになりますので、とても貼るスペースがありません。
貼るスペースが無いのならまだ良いですが店員さんに「40枚も在庫が無いです!」と言われる可能性も高いです。
郵便局で収入印紙を買う場合は、少し大きめの郵便局で買うのがおすすめです。
いわゆる金券ショップでも収入印紙を置いてあるところがありますが、こちらもコンビニ同様200円の収入印紙しか扱っていないことが多いので、あまり当てにはなりません。
試験申し込み用の収入印紙は少し大きめの郵便局か、法務局内の売店で買うのが確実です。
司法書士試験申し込みの方法
申し込みの方法は次の2種類です。
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願書の配布と同じような感じです。
総務課窓口で申し込む場合
窓口に直接持参して申し込みする場合は、総務課の窓口の方に声をかけて提出すればOK。
なお、受験地が全国15会場に縮小されたため、筆記試験を実施しない地方法務局の窓口に提出することで、その地方法務局を管轄する受験地(法務局)に書類を提出することができるようになりました。
申し込みができる法務局については願書の注意事項にも詳しく記載されています。
筆記試験を実施しない地方法務局への申込みからの流れを具体例でまとめると以下のとおり。
- 試験を実施しない「前橋地方法務局」の総務課窓口に申し込み書類を提出
- 「前橋地方法務局」経由で、管轄する「東京法務局」に書類が送られる
- 「東京法務局」の総務課窓口に申し込みしたのと同じ処理がされる(受験地=東京)
このシステムを使って申し込む場合は、郵送申し込みと同様に受験票の返送手続きをしておく必要があります。
受験票の返送手続きについては、この後の「郵送で申し込む場合」で解説します。
郵送で申し込む場合
郵送で申し込む場合は、受験票を返送してもらうために、
筆記試験受験票(はがき)に
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が必要です。
郵送で申し込みする場合は封筒の表に「司法書士受験」朱書きし、書留郵便で受験地の法務局の総務課に送付するように指定されています。
封筒の宛名は「○○法務局 総務課 御中」のような感じですね。
簡易書留で送付するために郵便局で手続きをするのが手間である場合には、レターパックプラスで送付するという方法もあります。
レターパックプラスであれば、コンビニで購入することも可能です。
郵送で申し込みする場合は当日消印有効の扱いですが、郵便事故などによるトラブルを回避するためにも余裕をもって発送しましょう。
申し込みは「早めor遅め」どっちが良いか
司法書士試験は同じ会場でも受験番号ごとに部屋を分けられます。
そのため、
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それぞれのグループで部屋の雰囲気がかなり違います。
事前に答練や模試を受ける人も多いと思いますが、本試験の会場は答練や模試よりカオスなことが多いですので心しておいてください。
答練・模試とは全然違うため、勉強がまだ不十分な人にもお試し受験で経験しておくことをおすすめします。
早めと遅めどちらが良いかはあなたの適正で決まります。
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このどちらかで選ぶのがおすすめです。
早め申し込みグループ=司法書士試験ガチ勢
司法書士試験に早め申し込みをする人たちには以下のような人が多いです。
受験者層 |
|
会場の雰囲気 | より真面目 |
欠席者 | 少ない |
全体的に会場の雰囲気は真面目で、当日の欠席者も少ないです。
ただし、真面目で欠席者が少ないとは言っても高校、大学の受験のような雰囲気とはだいぶ違います。
司法書士試験に早めに申し込みをすると、年齢幅の広い人と一緒に受けることが多いように感じます。
残念ながら「あなたが試験に集中できないような気になってしまう人」が多いのも早め申し込みのグループです。
遅め申し込みグループ=とりあえず受験勢
司法書士試験に遅め申し込みをする人たちには以下のような人が多いです。
受験者層 |
|
会場の雰囲気 | のんびりまったり |
欠席者 | 多い |
全体的に会場の雰囲気はのんびりで、当日欠席する人も多いです。
しかも、午後になるとさらに人が減ります。(午前で諦める人が多い)
隣の人が欠席だと、午後試験の問題用紙などを広げやすくなるのはちょっと嬉しい点です。
受験者層は、大学生~30代くらいまでの社会人が多い印象があります。
あまりギスギスしないで試験を受けることができるのは利点ですが、試験開始ギリギリで来る人や遅刻してくる人が多くなるので試験進行が遅れる危険性も高くなります。
申し込み順による客観的な合格者データ
全国で一番受験者が多い東京の2019年度の合格者受験番号を見てみると、受験番号によって合格者数は以下のとおりに分布しています。
受験地 東京 | ||
受験番号の範囲 | 合格者数 | 申込日の目安 |
0001~0200 | 14人 | 5/7(火) |
0201~0400 | 7人 | |
0401~0600 | 7人 | |
0601~0800 | 11人 | |
0801~1000 | 6人 | 5/8(水) |
1001~1200 | 7人 | |
1201~1400 | 11人 | 5/9(木) |
1401~1600 | 12人 | |
1601~1800 | 10人 | 5/10(金) |
1801~2000 | 9人 | |
2001~2200(中間地点) | 7人 | 5/13(月) |
2201~2400 | 5人 | |
2401~2600 | 2人 | |
2601~2800 | 6人 | 5/14(火) |
2801~3000 | 7人 | |
3001~3200 | 10人 | 5/15(水) |
3201~3400 | 9人 | |
3401~3600 | 4人 | 5/16(木) |
3601~3800 | 5人 | |
3801~4000 | 2人 | 5/17(金) |
4001~ | 2人 |
東京の合格者数を見てみると、受付開始の朝一番の人たちの合格率が高く、申し込みギリギリの最後の人たちは合格率が低い、くらいは言えそうですが、他はそこまで関係ないように見えます。
「申込日の目安」は私が以下の3点の考え方で作った本当に目安程度のものなので参考程度にどうぞ。
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実際には初日以外でも早めの方が申し込みが多く、遅めの方が申し込みが減ると思います。
最終日は駆け込みで増えるかな?とも思います。
司法書士試験の環境を選ぶテクニック
私自身は緊張感を持って試験を受けたかったので2年目以降は早めに申し込みをしています。
しかし早めの申し込みであっても、強烈な個性を持つ人の近くで受験するのは正直避けたかったので近くで受験する人を「選んで」いました。
受験番号は申し込み順なので郵送で申し込みをすると自分の前後がどういう人になるかがわかりません。
そこで私は「総務課へ直接提出」して申し込みをしていました。
私が行った、近くで受験する人を選ぶ方法は以下のとおり。
- 提出書類の準備を全て終える
- 願書受付初日に「(地方)法務局」へ行く
- 提出先(総務課)近くの椅子に座る
- 総務課へ向かう人をチェック
- 大丈夫そうだと思える人が総務課へ行くタイミングで提出しに行く
これで本試験で自分の前に座る人を選ぶことができます。
人の流れを観察していればあなたの後の人も選べます。
隣の人は選ぶことはできませんが、そこは運を信じるしかありません。
この方法はもちろん初日以外、遅めの申し込みでも使えますよ。
私はこの方法で、近くで数分おきにでかいため息をつかれ続けながら試験を受けて合格しました!
選ぶの失敗してるやん!
一応言い訳しておきますと、世の中は見える地雷だけでなく見ただけでは地雷と分からないパターンがあるということです。
多少注意力が奪われようが、いつもどおり決まった方法で問題を解き続ける訓練をしておけば司法書士試験に合格しますよ。
司法書士試験の申し込み手順を解説【願書・受験料・書き方まで】まとめ
司法書士試験の願書配布、申し込み期間は例年4月上旬~5月中旬です。
特に申し込み期間は実質10日前後しかないため注意が必要です。
早めに願書をもらっておき、申し込み期間になる前に写真や収入印紙を用意しておきましょう。
ギリギリになって用意しようとすると意外と面倒です。
申し込みも窓口か郵送ですることができますが、郵送する場合は
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の2点に注意してください。
願書の入手、申し込みは期間になったら早めに済ませておき、心の余裕をもって試験本番まで勉強に専念できるようにしましょう!