【合格者が解説】行政書士から司法書士【勉強時間・難易度・独学できる?】

行政書士から司法書士ポイント解説。独学できる?難易度は?勉強時間は? 司法書士試験

よしと
よしと

おつかれさまです!資格ワン運営の司法書士「よしと」です。

行政書士に合格したけど司法書士試験はどのくらい勉強すれば合格できるかな?

行政書士から司法書士試験は独学では無理?

そんな風に思っていませんか?
この記事では、

  • 行政書士と司法書士の試験の違い
  • 行政書士から独学で合格できるか
  • 向いているタイプ
  • 使うテキスト
  • 必要な勉強時間
  • 勉強スケジュール
  • 行政書士と司法書士はどっちから勉強すべきか

などについて説明しています。
この記事を読むことで、行政書士合格後にどのように司法書士試験合格を目指すべきかあなたに合った勉強方法がわかります。

結論をまとめると、行政書士試験合格者は憲法は既に十分ですが、民法・商法はやり直す必要があり、他の科目は初学者と同じスタートになるため、独学は厳しく予備校・通信講座を使ったほうが良いです。

司法書士が教える予備校おすすめ通信講座 評判まとめ

司法書士試験・行政書士試験の両方に合格している私の経験を元に解説していきます。

行政書士から司法書士を目指すかどうか

司法書士のほうが3倍稼げるという体験談あり行政書士と司法書士のダブルライセンスになれば仕事の幅は広がります。

しかし、司法書士試験の合格率は約5%とかなり低く、合格まで数年かかるのが普通です。

そのため、行政書士業務メインで独立するつもりであれば、さっさと独立して稼げるようになってしまったほうが良いケースも多いです。

一方で、あなたが司法書士業務をメインにやりたいと考えているなら、司法書士試験の勉強を始めるべき。

収入面では、一般的に行政書士よりも司法書士のほうが稼ぎやすいとも言われます。

実際に行政書士から司法書士に転身した先生も同じ努力で3倍稼げるようになったと言っています。

行政書士から司法書士は独学できる難易度?

司法書士の独学合格者は行政書士より圧倒的に少ない

行政書士合格後なら司法書士は独学でも合格できる?

そう聞かれたら「独学は不可能ではないが、予備校・通信講座を使った方がベター」と答えます。

なぜなら、行政書士合格者であっても、司法書士試験に明らかに有利とまでは言えないからです。
軽い気持ちで「独学」するのであれば、途中で挫折してしまう可能性大。

実際にどのくらい司法書士の難易度が高いのかと言うと、私が合格後の新人研修で名刺交換した人たちのデータから計算すると、独学で司法書士試験に合格する人はおよそ0.063%しかいません。

独学合格・一発合格した人の割合

行政書士試験合格というアドバンテージを考慮しても、独学の合格率は1%に届けば良いほう。

しかし、司法書士としての仕事がしたいという目標があれば独学でも勉強を続けられる可能性は高まります。

法律初学者から独学で司法書士に合格する人もいるわけですから、行政書士合格者であればより独学で合格しやすいのは間違いありません。

独学、予備校・通信講座を問わず、これから司法書士の勉強をするのであれば、司法書士予備校講師がまとめた試験の特徴科目毎の特徴出題傾向を把握して勉強効率をアップしましょう。

毎月先着100名限定で無料でもらえます。

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行政書士から司法書士を目指す有利点

憲法は有利。商法は少しだけ有利。民法は気を引き締めて。行政書士試験と司法書士試験で重複する科目は以下のとおり。

行政書士試験 司法書士試験
民法(11問) 民法(20問)
憲法(6問) 憲法(3問)
商法(≒会社法)(5問) 会社法・商法(9問)

結構重複しているからその分、楽ができる!

と考えるのは正解でもあり、不正解でもあります。

実際には試験毎に問われる内容のレベルが違うため、どのくらい楽できるかは科目によってかなり違います。

科目内容の違い(行政書士から司法書士の場合)
民法
  • 出題数が倍近くあり、重要度がさらにアップ
  • 物権・担保物権の出題が多い
  • 問われる内容がもっと細かい
  • 条文暗記よりも判例学習や理解が必要
  • 結局のところほとんど楽はできない
憲法
  • 出題数が少ない
  • 行政書士試験の方が難しいくらい
  • そのため、憲法に関しては楽できる
商法・会社法
  • 出題数が倍近くあり、超重要科目
  • 会社法ができないと、商業登記法もできないため合格は絶望的
  • 会社法はより細かい
  • 行政書士試験の会社法が得意だった人なら少しだけ有利

憲法については行政書士の方が出題も多く、行政書士の方が難しいくらい。
しかし、民法と会社法は違います。

問われる内容はかなり細かく、司法書士試験の民法は物権の出題が多く、担保物権だけでも5問出題されます。

民法の担保物権の知識が、不動産登記法での抵当権の登記などにつながっていくため、司法書士試験では担保物権の知識は非常に重要です。
同じ試験科目でも傾向の違いがあり、あまり勉強時間を短縮できないため、法律初学者のような気持ちで勉強する覚悟をしておきましょう。
  • 行政書士と司法書士の科目の重複は多少ある。
  • 民法、会社法はかなり細かいところまで問われるので、行政書士試験に合格していてもしっかり勉強し直す必要アリ。
  • 行政書士試験の憲法の知識は、司法書士試験でも役立つ

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行政書士から司法書士への挑戦が【向いている人】

短期合格した人、商法が得意な人は司法書士試験向き行政書士から司法書士への挑戦が向いている人は、行政書士を短期間で合格した人、商法・会社法が得意だった人です。

行政書士試験に短期合格した人は、その勉強ノウハウを司法書士試験でも活かすことが可能です。
行政書士よりも勉強時間は必要ですが、逆に言えば勉強時間を増やせれば司法書士試験合格も可能です。

また、行政書士試験の商法・会社法が得意だった人も司法書士試験で有利。
商法・会社法は司法書士試験でも難易度が高く、毎年多くの人が勉強に挫折してしまいます。
その商法・会社法が得意だと大きなアドバンテージになります。

一方、行政書士に合格した人でも

  • 行政書士試験で「商法」を捨てた
  • 「商法」の頻出部分だけ勉強してお茶を濁した人

は、司法書士試験の「会社法・商法」「商業登記法」でかなり苦戦することになりますので、初学者と同じようにしっかりと対策する必要があります。

司法書士試験テキストを買うならオートマ

行政書士から司法書士の独学なら圧倒的にオートマシリーズがおすすめ

行政書士試験で使ったものがあるからテキスト、問題集を使いまわそう

というのはNGです。

出題傾向の違いがあるため、使い回しは「他の受験生は正解できているのに自分は間違えた」となる危険性が高く、足切り基準点・最終合格点のギリギリのラインで明暗が分かれる原因になります。

司法書士試験は択一の足切り基準点が満点のおよそ8割という正確性を求められる試験なので、みんなが正解できる問題を間違えるのは致命的。

そのためにも、司法書士試験用のテキスト・過去問を使うのは大前提です。

ただし、前述のとおり「憲法」だけ行政書士の方が難しいくらいなので、テキスト・過去問を使いまわしても大丈夫です。

では、司法書士試験ではどのテキスト・問題集を使うのが良いのか。

独学で司法書士の勉強するなら断然「山本浩司のautoma system」(通称:オートマ)がおすすめです。
オートマは法律初学者にもおすすめされる司法書士独学のド定番テキストです。

司法書士テキスト「オートマ」シリーズ最新版まとめ

予備校や通信講座を利用するなら、まずはそこで提供される教材を使いましょう。教材が合わない、分かりにくいと感じた場合はオートマを追加投入すればOK。

過去問は肢別になっている「オートマ過去問」がおすすめですが、一通り理解ができたという自信が出てきたら試験と同じ5肢択一になっている「合格ゾーン」で試験問題を解く感覚をつかんでおきましょう。

おすすめのテキスト一式の総費用・勉強法

行政書士から司法書士合格に必要な勉強時間

司法書士合格までに数年かけて3000時間勉強が目安行政書士の勉強時間は500~800時間、司法書士の勉強時間は3,000時間と言われます。単純な時間で言えば行政書士の3.75倍~6倍は勉強する必要あり。

実際に行政書士から司法書士に合格した人の中には行政書士の10倍くらい勉強が必要という意見も多いです。

予備校などでは

  • 専業なら1日8時間勉強
  • 社会人なら1日3時間勉強

で短期合格を目指す!と言われますが、これを継続するのはかなり大変。
というかごく一部の努力する才能がある人にしかできないと思います。

司法書士に合格するには

勉強に専念できるなら… 1日平均6時間勉強すれば、1年2ヶ月ほど
働きながら勉強するなら… 1週間に20時間勉強すれば、4年ほど

くらいが現実的なライン。
行政書士短期合格者や商法・会社法が得意だった人であれば、もう少し短縮することも可能ですが、それでも2500~2800時間はかかると見ておきましょう。

合格に必要な勉強時間のより詳しい解説はコチラ

勉強時間の確保が難しい忙しい人スタディングを活用すると、電車移動や昼休みなどの隙間時間を勉強時間に変えることができます。

スマホだけでも講義・復習・問題演習ができ、価格も49,500円~司法書士講座では最安クラスなので、効率良く勉強時間を増やして短期合格を目指すならおすすめ。
スタディングの【メリット・デメリット・評判】の解説

具体的なスケジュール例

学習スケジュールが用意されていない講座や、独学するのであれば勉強スケジュールを立て、スケジュール通りに進めることが大切です。

1日あたり2~3時間のペースで勉強できるなら、予備校の1年半(18ヶ月)のコースと同じくらいのペースで勉強を進めるのがおすすめ。

具体的には

主要4科目

択一70問中53問

記述式

民法 4ヶ月
不動産登記法 2ヶ月半
会社法・商法・商業登記法 3ヶ月半

マイナー科目

択一70問中17問

民事訴訟法 1ヶ月半
民事執行法・民事保全法 1~2週間
供託法 2~3週間
司法書士法 1週間未満
憲法 2週間
刑法 2~3週間
  総復習 3ヶ月

という感じ。

18ヶ月よりも長い、短いといった場合のスケジュールの調整法などについては以下の記事で詳しく解説しています。

独学スケジュールの立て方・調整法はコチラ

スケジュール通りに勉強が思うように進んでいなかった場合でも、翌年以降の司法書士合格を目指すのであればお試し受験はしておきましょう。

行政書士から司法書士合格するなら通信講座活用がカギ

独学でも8万かかるから結果的に通信講座のほうが時間とお金を節約可能行政書士も独占業務がある立派な資格です。稼ぐだけであれば行政書士だけで十分に稼ぐことも可能です。

行政書士のついでに司法書士も受かったらいいなー

という気持ちで司法書士の勉強を始めるのであれば合格は難しいでしょう。
そのぐらいの気持ちであるなら行政書士として稼ぐために時間を使った方がおすすめ。

行政書士よりも司法書士の仕事がしたい。司法書士でもっと稼ぎたい!

ということなら独学よりも、通信講座の活用をおすすめします。
なぜなら、通信講座を使うと以下のようなメリットがあるから。

  • 勉強時間を短縮
  • 1年単位で合格が早まる
  • 勉強に挫折しにくい
  • 何年も勉強するより結果的に安上がり

あなたには行政書士試験に合格しただけの実力があるのですから、通信講座を使って本気で取り組めば司法書士試験合格できる確率は高まります。

通信講座を利用してもそこまで大きく費用は増えません。
独学と通信講座の費用をおおまかに比べると以下のとおり。

独学の教材一式 約8万円
大手の通信講座 35~50万円
格安通信講座 約5~24万円
(スタディング~アガルート)

格安通信講座であれば独学と同じかそれ以下の費用で勉強できます。

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司法書士の通信講座の費用・合格率を比較

行政書士と司法書士ならどっちから勉強するべき?

行政書士と司法書士の勉強を並行して受験する人も多くいますが、基本的には非推奨です。

タイプ別に行政書士と司法書士のどっちから勉強するべきかまとめると以下のとおり。

司法書士の業務がやりたい人 司法書士から
司法書士に加えて行政書士もやりたい人 司法書士から行政書士へ
最悪司法書士合格が難しかったら行政書士だけで独立を考えている人 行政書士から司法書士へ
行政書士で開業するつもりはないが、司法書士試験へのステップアップとして行政書士試験を検討している人 司法書士から

科目の重複もあるため、特に予備校はダブルライセンスをおすすめしますが(2種類の講座を売れますからね)
司法書士の仕事をしたいのであれば司法書士だけを勉強した方が効率が良いです。

行政書士と司法書士の兼業を考えている場合でも、まず司法書士試験に合格し、それから行政書士試験の勉強をした方がベター。
もちろん、行政書士試験に専念して合格してから司法書士試験の勉強をするのもOK。
 
行政書士だけでも独立開業を視野に入れられるのであれば、保険としてまず行政書士試験に合格するのはアリです。
逆に行政書士だけなら独立しないのであれば、まず司法書士を目指すのがおすすめです。

行政書士と司法書士、同時進行で勉強してどっちも合格できなかった…

という事態だけは絶対に避けましょう!

よしと
よしと

司法書士筆記試験が終わった7月から合格発表まで3ヶ月弱あるので、その期間に行政書士試験の勉強をするのはOKです!
だらだらと同時進行せず、メリハリをつけて学習しましょう。

行政書士から司法書士への勉強時間・難易度・独学まとめ

行政書士から司法書士への独学合格は人によっては可能です。
しかし、司法書士試験独特の細かさなどがあるため、重複している科目もしっかり勉強し直す必要あり。

世間で言われる勉強時間や合格者の意見からすると、行政書士の勉強の約4倍から10倍くらいの勉強が必要だと言われています。
独学する場合にはしっかりとスケジュールを立てて、先の見通しをつけておいた方が良いです。

司法書士試験に合格したいのであれば、基本的には通信講座の利用をおすすめします。
なぜなら、独学合格者は受験生のおよそ0.063%ほどしかいない計算だからです。

あなたには行政書士試験に合格する実力があるのですから、予備校・通信講座で司法書士試験対策をしっかりすれば合格できる確率は法律初学者よりずっと高いはずです!

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記事の執筆者
司法書士
よしと

元公務員の司法書士。
司法書士は4年、行政書士は4ヵ月で合格。
現在は埼玉県で司法書士として開業中。
司法書士試験に合格して人生が変わり結婚、2児の父に。
昔はRPG→SLG→格ゲー→オンゲーと色々ゲームしてたり、動画作ったりしてました。

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