【10年分】司法書士試験の受験者数の推移【減少の理由5つ】

司法書士受験者数の減少理由は?司法書士試験
よしと
よしと

おつかれさまです!資格ワン運営の司法書士「よしと」です。

司法書士試験の受験者数が減少しているのはなぜなんだろう?

そんな疑問はありませんか?

この記事では、近年の司法書士試験の受験者数の減少の理由について考察しています。

理由が分かれば今後がどうなっていくかの見通しが立ちやすいかもしれません。

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近年の司法書士の受験者数の推移

近年は司法書士試験の受験者数は大幅な減少を続けています。

 受験者数
平成25年度(2013年度)22,494人
平成26年度(2014年度)20,130人
平成27年度(2015年度)17,920人
平成28年度(2016年度)16,725人
平成29年度(2017年度)15,440人
平成30年度(2018年度)14,387人
平成31年度(2019年度)13,683人
令和2年度(2020年度)11,494人
令和3年度(2021年度)11,925人
令和4年度(2022年度)12,727人

司法書士試験の受験者数の推移

平成25年には22,000人以上いた受験者数が令和2年には11,494人になり、およそ49%も減少

 司法書士の受験者数の減少の結果、司法書士試験の合格率は増加傾向が続いています。司法書士試験の合格率の推移

どうしてここまで司法書士試験の受験者数は減ってしまったのか、その理由を考察してみました。

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司法書士試験の受験者数が減少した5つの理由

司法書士の受験者数が減少した理由として考えられるのは以下の5つです。

  • 少子化のため
  • 資格全体にネガティブなイメージが広がった
  • 実は元の水準に戻っているだけ
  • 受験会場の減少
  • 新型コロナウイルスの流行

それぞれの理由についてもう少し詳しく説明していきますね。

理由1:少子化

少子高齢化が進んでいるとずっと言われ続けています。

平成2年(1990年)と平成27年(2015年)の人口ピラミッドを重ねて比較したものが以下のものです。

人口ピラミッドの比較

統計メモ帳:日本の男女別5歳年齢階級別人口 人口ピラミッド

薄いピンク色で重ねられているグラフが2015年の人口ピラミッドになります。

  • 60代以上の人口の増加
  • 20代以下の人口の減少

が顕著に見られます。

特に20代の人口が30%近く減少しています。

この数値は司法書士試験の受験者数の減少割合にも比較的近いです。

20代の人口減少が司法書士試験の新規参入者を減らしている理由の1つと考えることができるでしょう。

理由2:資格全体へネガティブなイメージ

少子化の影響はあるとしても、30代以上の人口はまだそこまで減少していません。

30代以上の方が司法書士試験を新たに受けなくなっているのは、資格全体に以下のようなネガティブなイメージが広がっているのが理由である可能性があります。

  • 資格を取るだけでは稼げない
  • AIが発達すると仕事が無くなる
  • 一部の食えない士業が全体であるかのような報道

昔の資格ブームのころに比べ、このような士業のマイナスイメージを広げるようなメディアが増えました。

士業の実情としては、

  • 資格を取るだけではダメなのは当たり前
  • まだAIだけで仕事が無くなる段階ではない
  • 一部が食えないのは以前からで変化なし

なのですが、普通の人は実情を知りようがないですから、このようなイメージで資格を取ろうと思わなくなっている可能性があります。

理由3:元の水準に戻っているだけ

ここ10年くらい司法書士試験の受験者数は減少が続いていますが、実はその前の受験者数は増加を続けていました。

司法書士試験の出願者数の推移

このグラフは受験者ではなく「出願者数」ですが、平成元年ごろから平成7年くらいまでは出願者数は18,000人前後をキープしています。

その後平成22年ごろまで上昇傾向が続き出願者数は倍近い33,000人を超えました。

平成31年度試験の出願者数が16,811人ですから、平成が始まったころの水準まで戻ってきた状態です。

近年の受験者数減少は、資格全体のブームが終わったことや、平成14年の司法書士法改正以降からの「過払いバブル」などの影響で急激に増加していた受験者数が元に戻ったと考えることもできるでしょう。

理由4:試験会場の減少

2020年は従来よりも更に急激に受験者数が減少しました。

これは2020年から試験会場が大幅に減少したことが理由の1つです。

2019年までは全ての都道府県に1つ以上の試験会場がありましたが、2020年からは全国15都道府県に試験会場は減ってしまいました。

このため、仕事などの都合により遠方の会場で受験できない人が出てきてしまったと考えられます。

最新年度の司法書士試験会場

理由5:新型コロナウイルスの流行

2020年の受験者数の減少が大きかったのは、新型コロナウイルスの流行の影響が大きかったと考えられます。

新型コロナウイルスのために試験日も延期になったため、新しい日程では受験できなかった人や、感染の危険性を考えて受験をしなかった人が出てしまいました。

2020年は新型コロナウイルスが流行しだしたため、受験者数が大幅に減少しました。2021年・2022年は対策が周知された影響で受験者数は微増しています。

司法書士の受験者数の減少は続く?

新型コロナウイルスの影響は今後小さくなっていくと考えられますが、その他の減少理由は今後も続くでしょう。

そのため、司法書士試験の今後の受験者数も単年では増加・横ばいになることはあっても、全体としては減少傾向が続く可能性が高いです。

それに伴って司法書士試験の合格率は微増傾向が今後も続くと思われます。

司法書士の合格率の推移・偏差値データで難易度を測る

さらに減少が続くようであれば今後の司法書士業界にも影響がでてくるかも。

司法書士試験受験者数の推移と減少理由まとめ

司法書士試験の受験者数は減少が続き、2020年には7年前に比べておよそ49%減少しています。

受験者数の減少理由として

  • 少子化のため
  • 資格全体にネガティブなイメージが広がった
  • 実は元の水準に戻っているだけ
  • 試験会場の減少
  • 新型コロナウイルスの流行

といったものが考えられます。

現段階では将来を悲観するような状態ではないと思いますが、このままのペースで減少を続けるのであれば司法書士業界にも変化があるかもしれません。

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記事の執筆者
司法書士
よしと

埼玉県で独立開業している現役司法書士。
30代で某政令市公務員を辞め、苦節4年でついに司法書士試験合格。
行政書士試験は勉強ブランク5年から4ヶ月で合格。
埼玉県産。ダサイタマ言われると喜ぶ。
ゲーム好き。積みゲー多し。
2児の父。

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