
おつかれさまです!司法書士の「よしと」です。

40歳、50歳を超えてから司法書士を目指すのは無謀かな?
仮に試験に合格しても求人がないんじゃ?
そんな疑問、不安はありませんか?
この記事では、年齢を重ねた方が司法書士になるにはどうすればよいか、司法書士の現状、採用状況、注意点などについて説明します。
あなたが将来に持っている不安を解消して、心置きなく勉強できるようになりましょう。
司法書士になるには年齢が影響するか
どのような仕事を始めるにも年齢は影響します。
若い人と年齢を重ねた人では司法書士のなり方も違うでしょう。
しかし、司法書士は他と比べて年齢を重ねていてもやりやすい仕事です。
司法書士の現状や採用状況などからその理由を説明していきます。
現役司法書士の年齢構成
2018年版司法書士白書によると、現役司法書士の年齢構成は以下のグラフのようになっています。
40代が最も多く、次いで30代と60代が拮抗しています。
司法書士は60代の先生が現役で活躍している資格だということです。
70代80代になると人数が減ってきますが、それでも20代よりも多いくらいですからまさに生涯現役が可能な資格と言えるでしょう。
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(参考)弁護士の年齢構成
団塊の世代、団塊ジュニア世代だから司法書士の60代の人数が多いのかと思われるかもしれませんが、弁護士はそうなっていません。
2019年版弁護士白書によると、現役弁護士の年齢構成は以下のグラフのようになっています。
このように弁護士は圧倒的に40代までが多いです。
もちろん新司法試験制度が始まり合格者が増えた影響はありますが、それだけでは50代が60代より多い理由の説明はつきません。
「司法書士は平和産業、弁護士は闘争産業」なんて言われ方もするように、弁護士は高齢になってから続けるのは大変な仕事ということなのだと思います。
弁護士と比べると司法書士は年齢を重ねてからでも仕事をしていきやすいと言えることが分かりますよね。
司法書士と他資格の試験の難易度については以下の記事で説明しています。
関連記事:「【合格率4%から上昇中!】司法書士の難易度は?偏差値と合格率で比較!」 |
合格後40代以上の年齢でも採用はある
難しい司法書士試験に合格しても、40代以上を雇ってくれる事務所はあるのでしょうか。
司法書士業界経験者ならともかく、未経験で試験勉強を始めた方にとっては不安を感じる部分でしょう。
この答えは実際に司法書士事務所に求職者の紹介をしている会社の方のお話が非常に参考になります。
辰已法律研究所で司法書士試験の講師をされている松本雅典講師と事務所に求職者紹介をしている株式会社リーガルブライトの岩井氏の対談記事からポイントを抜粋します。
事務所採用の年齢制限について |
・正直な話、事務所の先生は採用に年齢制限をかけたいと思っている方が多い ・しかし、年齢は要素の1つでしかない。20代でも覇気が無ければ不採用で40代でもやる気があれば採用なんてことはよくある ・採用のポイントは人柄と熱意。 ・松本講師の同期合格者の40代50代で「事務所を探したが見つからなかった」という方はいなかった |
このように、年齢を重ねていても他業界と比べて採用されやすいのが司法書士業界です。
就職せず司法書士になるには独立という手も
司法書士試験は試験知識が業務に近く、合格後の新人研修で希望者は配属研修まで受けることができます。
そして、配属研修では実際に事務所で働きながら実務を学ぶことができます。
この配属研修を終えてすぐに独立をするという方も毎年いるんです。
あなたが採用を希望するエリアで求人が無いのであれば、配属研修後にすぐ独立することも不可能ではありません。
いわゆる「司法過疎地」と呼ばれるような地域では独立開業のための支援が受けられるほど。
この「司法過疎地開業支援」は毎年行われています。
日本司法書士会連合会:令和元年度司法過疎地開業支援事業の実施について
すぐに独立をするのであれば、社会人経験の少ない若い人よりも年齢を重ねて色々な経験が豊かな人の方がスムーズに開業準備できるくらい。
特に、過去に他業種への転職経験などがある人であれば、1から仕事を覚えるのも経験済みですから独立開業もしやすいでしょう。
司法書士試験は年齢であまり不利にならない

若いころほど覚えられなくなっているから試験に受かるかどうか
そんな不安はありますよね。
しかし、司法書士試験はもともと社会人の受験生が多い試験です。
そのため「勉強のブランク」についてはそれほど大きな差になりません。
また、30代の人に比べて収入が増えていたり、子どもに一番手がかかる時期を過ぎていたりすることで「勉強時間」をより多く確保できたり、「予備校」を効率良く利用しやすいというメリットもあります。
覚えが悪くなってきているというデメリットもありますが、それは30代でも起こる現象です。
メリットを上手く活かせば勉強が不利になることはほとんどないでしょう。
年齢に関係なくあなたに合った勉強法をやれば合格することが可能です。
実際に令和2年度の司法書士試験の最高齢合格者は73歳の方ですからね。
年によってはもっと高齢で合格した人もいます。
関連記事:「司法書士試験の最高齢合格者データ【勉強法と注意点】」 |
司法書士になるには、年齢による注意点
ここまで、司法書士になるには年齢の影響は少ないというお話をしてきました。
しかし、残念ながらどうしても司法書士に向いていないタイプの人も存在します。
それは「パソコンを使えない人」です。
現在の司法書士の実務では申請書や添付書類もほぼ全てパソコンを使って作りますから、
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という場合には試験に合格しても仕事ができません。
司法書士業務用のソフトも販売されていますが機能が豊富で使いこなすのは結構大変。
でも、最低限として「Word」と「Excel」が使えれば司法書士の仕事をすることは可能です。
「Word」「Excel」が使えると言っても難しいことができる必要はなし。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)まではできなくても大丈夫なくらいですので安心してください。
後は、この記事を読んでいるあなたであれば問題無いでしょうが、お客様との連絡・やり取りのためスマホ、メールも基本的な操作ができた方が良いでしょう。
司法書士になるには年齢が影響するかまとめ
司法書士になるには年齢が影響する部分はあります。
しかし、その影響は他の資格や仕事と比べると非常に小さく、司法書士は年齢を重ねてからでも目指しやすい資格です。
試験合格後は心配しなくても大丈夫ですので、まずは試験合格のためにどれだけ勉強できるかが重要です。
司法書士になれば生涯現役で仕事をすることも可能ですよ!
関連記事:「【コスパ最新版】司法書士おすすめ通信講座【9社徹底比較】」 |