おつかれさまです!資格ワン運営の司法書士「よしと」です。
公務員から司法書士って合格可能?
どのくらい勉強すれば司法書士に合格できる?
司法書士の仕事・働き方は公務員とどう違う?
公務員が司法書士試験を受けても副業禁止の問題は起きないだろうか?
そんな疑問はありませんか?
私自身も地方公務員から司法書士に転職をした経験者です。
しかし、司法書士試験の合格率はおよそ5%
過去に公務員試験に合格した人であっても簡単に合格できる試験ではありません。
私も自分が思っていた以上に勉強に苦戦しました。
そのためこの記事では、公務員から司法書士を目指す場合に知っておきたい以下の点について説明します。
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この記事を読むことで、公務員から司法書士になるためにどうやって勉強していけば良いのか、合格までどのくらい勉強時間が必要なのか、公務員と司法書士の働き方の違いが分かりますよ。
公務員から司法書士を目指すのであれば、隙間時間を上手く活用して勉強時間を増やすのがポイントです。
公務員からの転職のカギは資格
公務員から転職するためのカギは資格です。
一般的に公務員の職歴は転職市場では好まれませんが、職歴ではなく資格をアピールできれば転職市場で不利にならないどころか有利になることもできます。
幸い公務員は資格取得に関しては有利な立場があります。
公務員試験を受けたときに憲法や民法などを勉強したことがある人が多いので、法律系資格を取得するハードルは多少低く、試験免除が受けられる資格も、
行政書士 登録可能 | 国や地方公共団体の公務員として行政事務を17年以上担当(中学校卒業程度は20年以上)した者 |
司法書士 登録可能 | 裁判所事務官、裁判所書記官、法務事務官、検察事務官として10年以上勤務し、法務大臣が認定した者 |
など条件によって色々とあります。
公務員から司法書士はおすすめの転職ルート
あなた自身がお客さんを集めて仕事をしたいのであれば「行政書士」という選択肢もアリですが、あまり営業などは頑張れそうにないという人であれば「司法書士」がおすすめです。
2つの資格の特徴と、おすすめする理由などをまとめると以下のとおり。
行政書士 |
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司法書士 |
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行政書士は資格を取得しやすいですが、転職に役立てるのは難しいです。
自分でお客さんを集められる自信があればチャレンジしてみる価値があるのですが、不安定要素が多く、廃業率も高いです。
一方、司法書士は資格を取るまでの難易度が高いですが、転職には役立ちます。
独立もしやすく、司法書士白書2020年度版によれば廃業率は2.7%と非常に低くなっています。
司法書士の資格があると
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といった業界での転職では大幅に有利。
特に司法書士業界は合格者の年齢層が高く、40代の新人が多いので、資格を持っていれば採用率もとても高いです。
実際に司法書士業界の転職を多くてがけている転職エージェントさんも「転職市場では40代は売り手」と述べています。
司法書士の合格者の方からよくある質問
「司法書士の資格があれば、社会人経験なしで40代でも就職できるって本当ですか?」
就職できます!有資格者の方は転職市場では非常に売り手です✨学歴や職歴、試験の点数はほとんど関係ない業界です。合格年齢を気にされる方が多いですが、問題ありません。— 司法書士のキャリア支援|リーガルジョブボード (@LEGALJOBBOARD_) October 15, 2021
実際に私が司法書士試験合格後に採用面接を受けた事務所の合格率は100%でした。
結果が出る前に複数受けていたので、その中から一番行きたいところを選べました。
また、私個人の感想ではありますが公務員から転職して司法書士、その後独立したことで、
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というような変化があり、仕事がしやすくなりました。
仕事に対して何を重視するかは人それぞれですが、私と同じような部分で不満があれば司法書士を目指してみるのも良いと思いますよ。
それではここからは、40代公務員から司法書士に転職する場合の流れについて説明していきます。
公務員から司法書士試験合格は十分可能
確かに司法書士には興味はあるけど、公務員から司法書士試験に合格することはできるのか?
合格できます。
実際に私自身も公務員を辞めてから司法書士試験に合格しました。
司法書士試験の受験生のほとんどは社会人であり、公務員であってももちろん合格することができます。
むしろ公務員試験を経験している人は、「試験慣れ」「法律学習慣れ」という多少有利な面もあります。
あなたが今勤めている部署があまり残業が無い部署であれば勉強もしやすいでしょう。
公務員から司法書士試験、勉強の鍵は予備校
司法書士試験は合格率が5%前後しかない難関試験で、午前択一、午後択一のおよそ8割にあたる基準点を超えなければそれだけで不合格。
そのため、一般的な公務員試験よりももっと勉強が必要。
独学で合格する人もいますが、私が実際に知っている範囲では独学で合格しているのはとても優秀な人だけで、ほとんどの合格者は予備校を使って勉強しています。
私が実際に会った合格者の統計データと、試験データから計算すると受験生のうち独学で合格するのは0.063%、どれだけ多くみても0.3%ほど。
そのため、あなたが公務員から司法書士受験を検討するなら予備校や通信講座を使うのがおすすめです。
私自身も4年間予備校を使って司法書士に合格しました。
予備校を選ぶポイントは、まず講師との相性。
次に可処分時間に合う講座です。
なぜなら、司法書士試験合格のためには毎日コツコツと勉強を続けていくのが一番大事だからです。
あなたが勉強に使える時間に合わせて、勉強を続けやすい講師、続けやすく消化しきれる講座を選ぶようにしましょう。
学生など、多くの勉強時間を確保できる人ならボリュームたっぷりの大手予備校を選んでしっかり勉強するべきですが、公務員として働きながら勉強するなら大手予備校の講義量(年間450時間超の講義+分厚いテキスト)についていくことは難しく
- 「残業なし」
- 「飲み会などは断る」
- 「家族サービスはできない」
といった状態で最低でも1日3時間以上、できれば5時間以上かけて勉強する必要があります。
しかし、一昔前とは違い、大手予備校以外にも今はスマホやパソコンを使って効率良く勉強できる講座が充実しています。
普通の社会人に比べて試験慣れしていること、法律学習経験があることを活かせば、働きながらでも勉強を続けやすい、大手に比べて費用が格安といった特徴があるアガルートやスタディングで十分に合格が狙えます。
無料体験してみて講師との相性が合えば選んでも良いでしょう。
アガルート(1日1~3時間勉強できる人向け)
なので、勉強に挫折せずに続けやすく、しっかり合格が目指せる。 12回払いまでの分割手数料が0円に
合格時の全額返金制度あり |
スタディング(1日1時間前後勉強できる人向け)
なので、忙しく勉強時間の確保が難しい人でも合格を目指せる。 無料体験で10%割引クーポンもらえる
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必要勉強時間はおよそ3,000時間
司法書士試験の合格にはおよそ3,000時間の勉強時間が必要と言われます。
そのため、毎日勉強を続けるのが最大の合格法となります。
日をあけて勉強するとその分知識を忘れやすくなるので勉強時間も、勉強期間も余計にかかる可能性が高くなります。
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これだけ毎日勉強できるとすると週に20時間勉強することができます。
これを続けていければおよそ3年で3,000時間勉強することができますので、上記の勉強時間を確保できるかどうかを司法書士を目指すかどうかの目安にしてください。
公務員から司法書士を目指す場合に知っておきたいこと
あなたに合う予備校に通い、平日2時間、休日5時間の勉強を続ければおよそ3年くらいで司法書士試験に合格する能力が身につく可能性が高くなります。
公務員から司法書士を目指すにあたり、事前に以下のことを知っておきましょう。
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それぞれについて解説をしていきます。
公務員よりも働き方の自由度が高い
公務員から見ると司法書士の仕事の特徴には以下のようなものがあります。
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独立すれば事務所の方針はあなたが自由に決められるので、あなたがやりたい仕事に注力することができるようになります。
どのような仕事でも「やりがい」ということが言われますが、司法書士として独立すると自分のしたことが全て自分に返ってくるのでとてもやりがいがあります。
物事の決定のために延々と稟議を回覧したりする必要なく、必要だと思った仕事をすることができるようになりますよ。
公務員試験の知識はあまり役立たない
教養科目だけの市役所を除けば、多くの方は教養科目+専門科目を勉強して公務員となっているはずです。
専門科目の中で民法、憲法などは一通り勉強しているでしょう。
しかし、
公務員試験で民法は勉強したことあるから司法書士試験も有利!
と思うのは止めておきましょう。
私自身も少し楽ができると思っていましたが、司法書士試験で問われる民法は内容が非常に細かく0から学び直すつもりで勉強しないと合格ラインには達しません。
特に物権、担保物権の分野は根抵当権などが非常に細かいところまで必要になります。
しかし、民法に比べ憲法はそこまで難易度が高くないので公務員試験で憲法が得意科目だった人は復習する感覚で勉強することができるでしょう。
つまり、公務員試験で得た知識で役立つのは憲法だけです。
民法も分かると侮っていると民法でドツボにはまりますので注意してください。
司法書士試験だけなら副業禁止に該当しない
司法書士試験に合格しても公務員の副業禁止規定の問題にはならないか
という不安は無いでしょうか?
司法書士試験に合格しても副業禁止規定に抵触することはありません。
司法書士試験に合格すると
いつでも司法書士会に登録をして司法書士になることができる状態 |
となります。
合格したら司法書士登録は義務ではないので、合格しただけで副業の問題になることはありません。
しかし、司法書士登録をすれば副業の問題となります。
司法書士登録をするためには「事務所の所在地」を届け出る必要があり、司法書士として登録すると「依頼を受ける義務」も発生します。
そのため、
登録はしたけど実際にまだ仕事をするつもりはないから副業ではない
という主張は通らないでしょう。
合格後の研修はすぐに受けるのが良い
司法書士試験に合格すると12月から3月くらいにかけて断続的に新人研修(全国・ブロック・司法書士会)、5月から7月くらいに特別研修が行われます。
この新人研修等は合格した年度に受けなければいけないものではないため、翌年以降に受けることも可能。
しかし、同じ年に合格した人たちと一緒に研修を受けた方が同期合格者の知り合いも作りやすいので、すぐに受けるのがおすすめ。
1月後半くらいの時期から平日に連続で研修が行われるので有給休暇を取ることができるのであれば勤めながら研修に出ることも不可能ではありません。
ですが、今後は司法書士の仕事をしようと思っているのであれば公務員を退職して研修と転職活動に専念するのも手です。
早めに実務に触れておくと独立の時期を早めることもできるのでおすすめ。
早めの独立を考えているのであれば、司法書士試験の勉強をしながら司法書士事務所で働き経験を積んでおくという選択肢もあります。
あなたのタイプにもよりますが、「勉強+実務」をリンクさせた方が勉強がしやすい人もいます。
司法書士事務所は未経験でも比較的転職しやすい業界です。
そのため、公務員から転職するのも難しくありません。
特に、司法書士試験の勉強を一通りしている人であれば採用されやすいですよ。
司法書士と補助者の転職&求人情報を探す8つの方法【未経験でも】
公務員から司法書士を目指す方法・注意点まとめ
司法書士試験は社会人が主役の試験であり、公務員ももちろん司法書士試験に合格することができます。
司法書士試験は難関試験であるため、公務員として勤務を続けながら合格を目指すのであれば、公務員試験や法律学習の経験を活かし通信講座を使ってコツコツ勉強するのがおすすめ。
特に以下の2つの通信講座は公務員として働きながらでも勉強しやすい特徴があります。
アガルート(1日1~3時間勉強できる人向け)
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合格に必要な3,000時間の勉強をするためには、平日2時間、休日5時間で週に20時間勉強を続けてもおよそ3年かかります。
それだけの勉強を続けられるかどうかが、司法書士試験を目指すかどうかの目安となるでしょう。
司法書士試験に合格するだけであれば公務員の副業禁止規定の問題になることはありません。
その後司法書士として仕事をしようと思うのであれば研修を受けた方が良いですが、研修は平日にも行われます。
司法書士事務所勤務であれば研修時に休ませてくれるところが多いので、筆記試験合格が分かった時点から司法書士事務所への転職活動を始めれば全然大丈夫です。