おつかれさまです!資格ワン運営の司法書士「よしと」です。
大学生のうちに司法書士を取ったら就活に有利になる?
司法書士はどんな人におすすめ?
法学部以外の大学生でも司法書士は取れるの?
大学生が司法書士に合格するにはどのくらい勉強すれば良い?
勉強方法は?
そんな風に思っていませんか?
この記事では大学生にとっての司法書士について、以下のことを説明します。
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私は公務員試験に合格しましたが、公務員を辞めて司法書士試験を受けました。
試験に合格して現在は司法書士として独立していますが、複数の資格試験に合格してきた経験から、大学生にとって司法書士はどんな資格になるのか、どう役立つのかを説明していきます。
司法書士合格する大学生はどのくらい?
司法書士試験の合格率はおよそ5%。
とても難易度の高い試験です。
その5%の合格者の中に大学生(22歳くらいまでと仮定)がどのくらいいるのかをまとめると以下のとおり。
22歳以下の合格者数 | |
2014年(平成26年) | 10人 |
2015年(平成27年) | 6人 |
2016年(平成28年) | 7人 |
2017年(平成29年) | 7人 |
2018年(平成30年) | 10人 |
2019年(令和元年) | 7人 |
2020年(令和2年) | 9人 |
2021年(令和3年) | 10人 |
2022年(令和4年) | 14人 |
2023年(令和5年) | 9人 |
法務省が発表している合格者の生年に基づく集計のため、大学に進学していない合格者も含まれます。
このように、大学生のうちに司法書士合格する人はとても少数だということが分かります。
大学生の合格者が少ない理由は、
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というものです。
司法書士は大学生の受験生が少ないだけで、決して大学生に不利な試験ではありません。
では大学生が司法書士に合格していると就活にはどのくらい効果があるのでしょうか?
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大学生が司法書士を取ると就活に有利になるか
大学生で司法書士を取る人はかなり少ないですが、レアだからと言って単純に就活に有利になるとは限りません。
司法書士資格は、ぶっちゃけ一般企業の就活が有利になるような資格ではありません。
司法書士は専門性が高い資格であるため、試験科目や司法書士との関係が深い業種や業務でなければ就活で有利にはなりません。
具体的に、司法書士資格が就活に有利になるのは、
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といったところです。
では就活も含めて、大学生が司法書士資格を取ると具体的にどんなメリットがあるのかを解説しましょう。
司法書士を取るメリット
大学生が司法書士を取るメリットをまとめると以下のとおり。
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司法書士業界は大体いつも司法書士や補助者の求人が出ています。
年齢に関わらず、司法書士資格を持っていれば司法書士事務所に就職することはあまり難しくありません。
ましてや大学生で合格するような若い人はさらに歓迎されます。
引く手あまたで、完全に売り手市場になるでしょう。
また、司法書士試験で細かく問われる不動産登記法、商業登記法といった登記の知識は、法律の万能プレイヤーである弁護士であっても詳しい人はあまり多くありません。
そのため、弁護士事務所に勤めて登記申請を任されたり、法律知識を活かしてパラリーガルとして働くこともできます。
司法書士事務所で実務を経験しておけば、転職するときに自分で独立するという選択肢を取ることもできるようになります。
早い人だと
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なんて人もいます。
独立するつもりは無い、なんて思っていても業務をやっているうちに独立してみたくなってくることもありますよ。
実は私がそのパターンです。
司法書士の仕事に興味が出てきた!
という人は、司法書士事務所専門の求人サイトを利用すると、司法書士事務所同士を比較しやすいです。
補助者アルバイトを募集している事務所も多いので、業界を体験してみてから司法書士の勉強を始めるか決めるのも手ですね。
司法書士を取るデメリット
大学生が司法書士を取るデメリットをまとめると以下のとおり。
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司法書士合格までに必要な勉強時間はおよそ3,000時間と言われます。
かなり頑張って勉強しないと合格できません。
そんな難しい、専門的な資格を取って一般企業でアピールすると
なんでこの学生さんこんな難しい資格取ったのに、内容があんまり関係ないウチを受けてるんだろう…仮に内定出しても資格が使えるところに行くんでしょ。
とマイナスの印象になってしまう可能性もあります。
司法書士と業務内容があまり関係がない企業からしてみれば、
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の2人がいたら、どちらも「すごいね(だけどウチには別にいらないよね)」と思われるだけです。
一般企業の就活で有利になりたいのなら、簿記、FP、宅建士、ITパスポート、TOEICなどなど司法書士よりも短期間で取得でき、しかも就活に役立つ資格がいくらでもあります。
一般の就活で有利になるために司法書士を勉強するのはコスパが悪すぎます。
司法書士の向き不向き
以下のような特徴がある人は、大学生のうちに司法書士を目指すのが向いています。
司法書士試験向きの大学生 |
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司法書士には受験資格がないので、法学部でない人が法律に関わる仕事をするにはうってつけの資格です。
また、司法書士資格だけで独立することができるため、自分で仕事の時間・人間関係をコントロールできるようになります。
もちろん、独立して仕事をたくさん取ってきてバリバリこなせば年収1,000万円以上など、企業に勤めるよりも大幅に稼ぐことも可能です。
一方で、以下のような特徴がある大学生には司法書士は向いていません。
司法書士試験向きでない大学生 |
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司法書士は法律に基づいた判断をすることが求められるため、指示されたことだけをして働きたい人には不向きです。
また、司法書士として独立するとサラリーマンや公務員として勤めるよりも仕事の安定性は低くなります。
そのため、毎月決まった給料をもらうことを重視したい人はあまり司法書士は向いていません。
仕事の安定性を求める大学生は、司法書士ではなく公務員試験を受けた方が圧倒的に良いです。
公務員試験の勉強ができる予備校はたくさんありますから、
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をいくつか以下に紹介します。
大手公務員予備校 |
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LEC東京リーガルマインド |
【初級~中級~上級まで】 市役所から国家総合職(キャリア)レベルまで幅広く対応する大手資格予備校。 15万円~ |
TAC |
【初級~中級まで】 市役所から地方上級・国家一般職レベルまで、複数試験に対応した講座もアリ。 19万円~ |
Wセミナー |
【上級専門】 国家総合職(法律区分)の1位・2位を輩出したハイレベル試験専門講座。 24万円~ |
伊藤塾 |
【中級~上級まで】 幅広い試験に対応するだけでなく、司法試験経験者向け講座もある法律予備校。 15万円~ |
公務員通信専門予備校・通信講座 |
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スタディング |
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アガルート |
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私には公務員よりも司法書士に興味がある!
という大学生の方には、これから司法書士試験に合格するための説明をしていきますね。
実は法学部「以外」の大学生が多い!?
司法書士試験は難易度が高いため、
法学部じゃないと合格は難しいんじゃ…
と思われがちですが、法学部「以外」の合格者が意外と多いです。
実際にLECの2019年度司法書士試験合格者アンケートでは、
2019年合格者の出身学部 | |
法学部 | 46% |
法学部「以外」 | 54% |
となっており、
法学部「以外」の合格者の方が微妙に多いのが現実です。
また、2019年の最年少合格者の最終学歴は「高卒」。
2016年の最年少合格者は「人文社会学部」の学生でした。
そのほか、私のように理系から司法書士に合格する人も多数います。
このように、
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ということが言えます。
法学部と法学部「以外」で合格率も合格にかかる時間も変わらないのは「大学での法律の勉強と、試験で点を取るための勉強は全然違う」のが理由です。
つまり、司法書士は学部に関係なく、試験用の勉強をした人が合格する試験になっているということです。
受験資格もありませんから、どのような人でも勉強を地道に続けていけば司法書士を取ることができますよ。
大学生が司法書士を取るための勉強法
大学生が在学中に司法書士試験に合格しようと思ったら、予備校を使うのがベストです。
なぜなら、司法書士試験の合格には予備校を使っても2~3年かかることが多いだから。
1日10時間とか勉強できるのでなければ独学だと早くても3~4年はかかるのが普通。そのため、在学中の合格が間に合わなくなる可能性が高いです。
予備校を使って一発合格する人もいますが、それは毎日休まず8時間とか勉強を続けたような人です。
正直、よっぽど優秀な人や努力する才能がある人でなければ到底真似できる方法ではありません。
でも、普通の大学生でも予備校で効率よく勉強をしていけば2年から3年くらいで合格を目指せます。
実際に予備校を使って4年で合格した私の経験から、無駄にしてしまった勉強時間を省けば、
合格までの勉強時間の例 | |
1年目 | 1日平均2~3時間 |
2年目 | 1日平均2~3時間 |
3年目 | 1日平均5時間 |
このくらい勉強できれば3年くらいで普通の人でも十分合格を目指せます。
私のように、もう少しサボりがちな人でも4年計画にすればより確実でしょう。
そのため、
将来のために司法書士の勉強を始めようかな?
と思う人は、大学1年~2年くらいの間に勉強を始めるのがおすすめです。
もちろん、勉強を始めるのは早ければ早いほど良いですよ。
大学生からの司法書士まとめ
大学生のうちに司法書士に合格する人はかなり少ないです。
司法書士資格を持つ人は少数派ですが、就活に有利になるとは限りません。
大学生のうちに司法書士に合格していると、
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というところでは大幅に就活が有利になります。
これらの仕事を希望している人は、司法書士の勉強を頑張る価値があるでしょう。
しかし、それ以外の就活ではあまり役に立ちません。
その他の仕事への就職を希望するのであれば、簿記、FP、宅建士、ITパスポート、TOEICなど他の資格の勉強をする方が効率的です。
司法書士に向いているのは以下のような特徴がある人です。
司法書士試験向きの大学生 |
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一方、司法書士が向いていないのは以下のような人。
司法書士試験向きでない大学生 |
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特に安定性を重視する人は、素直に公務員試験の勉強をした方が良いです。
私自身が元公務員ですがその経験上、司法書士試験よりも公務員試験の方が簡単だと感じました。
公務員の勉強ができる予備校は数多いので、その中から自分に合うところを選んで勉強してください。
法律に興味はあるけれど法学部ではない
という人にとっては司法書士は比較的おすすめの資格です。
法学部であろうがなかろうがほとんど差が無く、試験用の勉強をした人が合格する試験だからです。
予備校を使っても合格まで2年以上かかるのが普通なため、大学1年生~2年生くらいから勉強を始められると良いですよ。
大学生のころに何もしなければ、将来が勝手に良くなっていくことはありません。
あなたが今のできることから少しずつ積み重ねておけば、数年、10年先の生き方にも大きな影響が出てきます。
よく、「学生のうちにもっと勉強しておけば良かった」と言われるのはそれが理由です。
司法書士の勉強に限らず、早めに行動しておくことで将来自分の理想とする生き方ができるようになっていきますよ。