【司法書士試験】初心者の勉強方法・始め方3つのポイント

司法書士試験初心者からの勉強方法司法書士試験
よしと
よしと

おつかれさまです!資格ワン運営の司法書士「よしと」です。

初心者が司法書士の勉強を始めるならどうやるのが一番良いんだろう?

初心者が最低限知っておいた方が良いことって何かな?

合格者がもう一度1から勉強するならどう勉強するのがベストだと考えているんだろう?

そんな風に思っていませんか?

この記事ではこれから司法書士の勉強を始めようかと考えている初心者に向けて以下の内容を説明します。

  • 初心者が司法書士に1年で合格するのは難しい
  • 司法書士初心者の勉強方法3つのポイント
  • もしも私が初心者だったら、具体的な勉強方法

私自身は4年かけて司法書士試験に合格しました。

あとから振り返るともっと効率よく勉強できたと思うところが色々とあります。

その経験を踏まえて、

  • 初心者が司法書士試験を受けるならどのような勉強方法が良いのか
  • もしも私が今から司法書士試験を受けるなら具体的にどのような勉強方法を選ぶのか

を説明していきます。

司法書士に初心者が1年で合格するのは難しい

1年で司法書士に合格したい!

よしと
よしと

残念なお知らせですが、初心者が1年で司法書士に合格したいと思うなら、毎日10時間とかの勉強が必要になります。

司法書士試験の講座を扱う予備校が宣伝する「一発合格!」というのは上記のような努力を前提にしています。

データから計算すると一発合格者は合格者の3.1%、受験生の0.13%ほどしかいない超少数派です。

一発合格者の割合

次に少し嬉しいお知らせ

法律を勉強したことが無い初心者でもおよそ3年くらいかけて勉強すれば、司法書士試験に合格できます。

現実的な最短合格を目指すなら、環境によって以下のような時間がかかります。

現実的な司法書士合格までの勉強時間・期間

環境勉強時間合格までの期間
勉強に専念できる人毎日5時間勉強で2年~
社会人

週20時間勉強で

  • 平日2時間
  • 休日5時間
3年~

1日平均1~2時間ほどの勉強しかできないのであれば、4年以上かかるでしょう。

実際に私は1~3年目は1日平均1.5時間ほどしか勉強できていませんでした。

初心者のあなたがこれから司法書士の勉強を始めようか考えているのなら、まずどれだけ毎日勉強できるのか、その勉強を長期間続けることができるのかを検討してください。

私のダメダメだった司法書士合格体験記

それだけ努力しても司法書士になりたいと思うか
もしっかり確認しておきましょう。

いきなりあなたの覚悟を試すようなことを書きましたが、それだけ司法書士試験は毎日の勉強を長期間続けられずに途中で諦めてしまう人が多いのです。

司法書士にしかできない仕事もありますし、独立もしやすい資格ですので司法書士を目指す価値は十分にあります。

それだけ頑張っても司法書士になりたい!

そう思った人は続けて初心者のための勉強方法についても読んでみてください。

司法書士初心者の勉強方法3つのポイント

司法書士試験の初心者はどうやって勉強すべき?

よしと
よしと

初心者の勉強方法のポイントは

  • 予備校・通信講座からスタートし、独学で仕上げる
  • (勉強が進んでいれば)「模試」は受けるべき
  • 「まとめノート」を作って弱点をなくす

の3点です。

「独学と予備校」の併用で試験範囲全体をきっちり勉強し、「模試」で時間配分を身につけます。

そして、「まとめノート」で弱点をなくし、まんべんなくどの科目でも8割以上得点できるようになれば司法書士試験に合格することができます。

この3つのポイントについて詳しく解説していきます。

予備校・通信講座からスタートし、独学で仕上げる

司法書士試験初心者は、「独学と予備校」を上手く組み合わせて勉強すると、勉強効率、費用効率、時間効率が良くなります。

これから司法書士試験の勉強を始めようと考える初心者は

予備校を使おうかな、それとも独学でいけるかな

と考えがちですが(合格してから振り返ると)これはどちらも不正解です。

独学100%でも予備校100%も正解ではなく、独学と予備校を上手く組み合わせるのが重要です。

最初は予備校・通信講座を使い、1年以内に試験範囲全体を把握するようにしましょう。これを独学でやろうとすると非効率で、全体を把握するまでに数年かかってしまいます。

司法書士試験は非常に細かい部分まで出題されるため、全体を把握した後は細かい知識まで正確に覚え、知識を使いこなせるようになる必要があります。

知識を覚え使いこなすためには、あなた自身が頑張って全体を何度も繰り返し勉強するしかありません。これが独学の部分です。
予備校の講義を受けるだけで自動的に知識が定着して自由に使いこなせるようにはなりません。

よしと
よしと

独学だけで合格を目指す、予備校さえ使えば合格するという極端な考え方は捨てましょう。

独学でも予備校でも合格のためのゴールは同じ、「テキストと過去問をマスターする」ことが目標です。

関連記事:「【過去問マスター】司法書士試験の過去問の使い方・おすすめ比較」

司法書士試験は択一式で8割以上得点できるのが合格の1つの目安。

過去問で出た知識は、周りの受験生みんなが正解するので絶対に間違えてはいけません。

そのため、テキストだけでなく過去問をマスターできるように、あなた自身が1人で勉強する独学が必要なのです。

予備校は相性で選ぶ

よしと
よしと

予備校・通信講座選びは「あなたの勉強の続けやすさ」が一番大事。

司法書士初心者は最初は予備校を使って効率良く勉強した方が年単位で早く合格できます。

司法書士予備校は色々とありますが、実際に体験してみてあなたと相性の良い講師が教えてくれる講座を選びましょう。

毎日、長期間勉強を続けていくのですから、あなたのやる気につながる、受けたいと思える講義がなにより一番です。

繰り返しになりますが、司法書士試験に合格できない一番の理由は、毎日の勉強を長期間続かないからです。

勉強を続けやすさを重視して予備校・講座を選びましょう。

あなたが続けやすそうか、相性が良いのかを見極めるためには実際に講義を体験してみるのが一番。

とにかくたくさんの予備校・講義を体験してみて、あなたの五感で相性の良い講師を探し出しましょう。

司法書士予備校 全12社の徹底比較

模試は受けるべき(勉強がちゃんと進んでいれば)

よしと
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模試シーズンになっても、講座&過去問を十分消化できていない人はまだ模試を受けなくても良いです。

過去問を1周できている人は、模試は受けましょう

司法書士試験が迫ってきた3月以降からは各予備校で模試が開催されます。

司法書士試験は知識だけでなく、試験の時間配分もとても重要なため、模試は受けるようにしましょう。

模試を受けると以下のようなメリットがあります。

司法書士試験の模試を受けるメリット

  • 試験の時間配分が身につく
  • 試験テクニックの練習ができる
  • 自分の弱点を再確認できる

特に、時間配分と時短のための試験テクニックは模試や答練といった実戦形式でなければ身につけることができません。

実のところ、司法書士試験はテキストと過去問が100%解けるようになっただけでは合格が難しいです。
なぜなら、筆記試験の午後は択一式35問に長文の記述式2問を3時間で解かなければならないから。

記述式は正確な知識があっても1問1時間くらいかけないとミスをしてしまいます。
そのため、筆記試験午後はおおよそ次のような時間配分になります。

司法書士試験の午後の時間配分の目安

択一式35問1時間
不動産登記法 記述式1問1時間
商業登記法 記述式1問1時間

記述式の時間が足りないのはもちろん、択一式35問を1時間というのはかなり早いペースです。

1問解きマークシートを塗り終わるまで2分もありません

ぶっちゃけ、時間内に問題文全部読んで解くのは普通にムリゲー。

時間設定をミスっているとしか思えない試験です。

そのため、早く解くための試験テクニックという攻略法が必須なのです。

司法書士試験の時間配分とテクニック

模試は実際の試験と同じような形式になっているため、試験テクニックや時間配分を身につける一番の方法なんです。

模試に関して1つ重要な注意点があります。

模試で試験テクニックを身につけるのは「合格のための最後の追い込み時」です。

試験テクニックの前にまず、テキストや講義、過去問で必要な知識を身につけるのが最優先です。

そのため、まだ全体の理解が十分ではない、過去問を覚えるほど解けていないといった場合は翌年以降の合格を目指すため、模試を受けずにその分、講義・テキスト・過去問で勉強する時間を増やすのが良いですよ。

模試を受けるかどうかは、あなたの勉強の進み具合と相談して決めましょう。

模試スケジュールと活用法

まとめノートで弱点をなくす

よしと
よしと

時間効率重視で普段は勉強ノートは作らない方が良いです。

直前期の最後の追い込みになったら、弱点まとめノートを作ってノートを回して全部覚えましょう。

テキストを読み、過去問を解いて内容を覚えても覚えたそばからどんどん忘れていってしまいます。

そのため、司法書士試験直前の追い込みでは、あやふやで忘れてしまいやすいところだけをまとめた「まとめノート」で弱点だけを繰り返すのが有効です。

人間である以上、忘れるのは仕方がないこと。

あなたが勉強をしていると「忘れやすい知識」と「忘れにくい知識」があるはずです。

この「忘れやすい知識」だけを重点的に試験本番まで何度も繰り返せば司法書士試験に合格できるようになります。

この「忘れやすい知識」の正体は、なんとなく分かった、多分そう、といったあやふやな状態の知識です。

こういったあやふやな知識だけをまとめて復習できるように「まとめノート」を作れば、忘れる以上の速度で覚えることができるようになります。

勉強を始めた頃は全てが分からない、あやふやな知識なので「まとめノート」を作っても意味がありません。

模試と同じく、「合格のための最後の追い込み」の段階になったら「まとめノート」を作るようにしましょう。

まとめノート作りのポイント
利用法の解説

これら3つのポイントを守って勉強していけば、初心者でも効率良く司法書士試験の合格が目指せます。

司法書士初心者の勉強方法3つのポイント

  • 予備校・通信講座からスタートし、独学で仕上げる
  • (勉強が進んでいれば)「模試」は受けるべき
  • 「まとめノート」を作って弱点をなくす

なんとなく何をすれば良いのかイメージはわいたけど、具体的に何を使って勉強すれば良いのか…

そんな人のために、実際に合格している私が合格のノウハウ以外を忘れて「もう一度司法書士試験を受けるならどういう勉強方法をするか」を解説していきます。

もしも私が初心者だったら具体的な勉強方法は?

私が1からもう一度司法書士試験の勉強をするなら以下のように勉強をしていきます。

3年間の具体的な勉強方法
1年目「スタディング」+「オートマ」で勉強を始める
2年目「オートマ」での勉強に予備校の記述式対策講座を加える
3年目「まとめノート」と模試で合格を掴む

それぞれの具体的な勉強方法について詳しく説明していきます。

1年目:スタディング+オートマで基礎をマスター

まず1年目に使う予備校や教材をまとめると以下のとおり。

1年目に使う予備校と教材

予備校スタディング
テキストオートマ
過去問スタディングとオートマ過去問

1年目は試験範囲全体を理解するためにPCやスマホで学べる通信予備校「スタディング」を使います。

講義を聴いて1からの理解をしやすくするのが目的なので、安さと使いやすさを重視して「スタディング」を選びました。

2年目以降に後述する「マイノート機能」もスタディングを選ぶ決め手です。

それと同時に独学するために独学の定番テキスト「山本浩司のautoma system」(通称:オートマ)で勉強をします。

司法書士テキスト「オートマ」シリーズ最新版まとめ

オートマは科目ごとに11冊、記述式対策で2冊、総集編1冊のラインナップです。

「オートマ」は独学合格者に1番人気のテキストで、「オートマ」を100%マスターできれば司法書士試験に合格できます。

過去問は「スタディング」にもついてきますが、重要な過去問を集めた過去問題集も解きたいのでテキストと同じシリーズの「山本浩司のautoma system オートマ過去問」(通称:オートマ過去問)を使います。

出先などではスマホで「スタディング」の過去問を解き、家では「オートマ過去問」で勉強します。

司法書士テキスト「オートマ」シリーズ最新版まとめ

オートマ過去問は全9冊です。

1年目の基本的な勉強の流れは、

  1. 「スタディング」の講義を受ける
  2. 「オートマ」で復習を兼ねてもう一度同じところを勉強する
  3. 家では「オートマ過去問」、外では「スタディング」で過去問を解く
  4. 1に戻って次の講義へ

となります。

同じ内容を「スタディング」「オートマ」「過去問」の3回繰り返しながら勉強するのであまり早くは進めません。

そのため、1年目は試験範囲全体の勉強をするのが精一杯になり、模試を受ける余裕はないでしょう。

その分、講義、復習、過去問の2周目をする方が司法書士試験合格には有益です。

2年目:オートマ+記述対策で合格を目指す

2年目に使う予備校や教材をまとめると以下のとおり。

2年目に使う予備校と教材
予備校記述式対策講座(模試)
テキストオートマ
過去問オートマ過去問
その他(マイノート)

2年目は「オートマ」と「オートマ過去問」を中心に勉強します。

2年目の基本的な勉強の流れは、

  1. 「オートマ」を繰り返し読んで勉強する
  2. 読んだ部分に対応する「オートマ過去問」で繰り返し過去問を解く
  3. 1に戻って次の章や次の科目に進む

となります。

択一式の知識は「オートマ」を繰り返していけば身につきますが、記述式は教える講師により解き方が違い、合格者もみんな解き方が違います。
そのため、多くの解き方に触れて自分に合う解き方を見つけるために予備校の記述式対策講座だけを受けます。

2年目の3月ぐらいまでに「オートマ」と「オートマ過去問」を5回くらい繰り返しできていれば、2年目の合格を目指して予備校の「模試」を受けて時間配分と試験テクニックの練習をします。

また、併せて「オートマ」と「オートマ過去問」で絶対に覚えていて忘れない自信がある知識以外全てをスタディングの「マイノート」に書き出し、「マイノート」を繰り返し読み込みます。

テキストと過去問を5回繰り返しできていなければ、まだ模試やまとめノートには手を出しません。

「スタディング」の「マイノート機能」はクラウド上に作れるノートで、PCでもスマホでも編集と閲覧ができます。

しかも、スタディングの有料受講が終わったあとでも無料で使い続けることができるので、司法書士試験のまとめノートを作るには最適です。

いつでもどこでもあやふやな知識を書き込め、ノートを確認して覚え直すことができます。

このような勉強方法であれば、試験の出題と得意分野が上手く重なれば2年目で合格することも可能です。

関連記事:「【合格者が解説】スタディング司法書士講座の評判・口コミとデメリット対策」

3年目:まとめノートと模試で合格を掴む

3年目に使う予備校や教材をまとめると以下のとおり。

3年目に使う予備校と教材
予備校模試(答練)(弱点を補う講座)
テキストオートマ
過去問オートマ過去問
その他スタディングのマイノート

3年目は「オートマ」と「オートマ過去問」からの「マイノート」作成を中心に勉強します。

記述式が書けなかったり苦手科目があれば、予備校の講座で補うことも検討。

3年目の基本的な勉強の流れは、

  1. 「オートマ」と「オートマ過去問」を解きながら、自信があるところ以外全て「マイノート」に書き出す
  2. 完成した「マイノート」をひたすら繰り返し読み込む

となります。

数ヶ月に1度くらい「オートマ」と「オートマ過去問」に戻って、あやふやになっているところが無いかを確認し、あやふやな部分があれば「マイノート」に追加します。

「マイノート」を繰り返して絶対に忘れないくらい覚えられた知識はノートから消去して、勉強時間を短縮しましょう。

直前期は模試を受けて、時間配分と試験テクニックの練習をすれば完璧です。

関連記事:「司法書士試験の午後の時間配分と択一スピードアップのテクニック」

関連記事:「択一式マークシートを1分でも早く塗る方法・コツ【司法書士試験】」

時間配分と試験テクニックに不安がある場合は、模試に加えて答練を受けることで訓練を増やします。

3年目の司法書士試験では合格できなかったとしても、4年目以降もやることは3年目と同じです。

この3年目の勉強方法は、実際に私が合格した年の勉強方法とほとんど同じですからこの方法で合格することができますよ。

司法書士初心者の勉強方法・始め方まとめ

初心者から司法書士試験に1年で合格することは誰にでもできることではありません。
しかし、数年かければ普通の初心者でも司法書士試験の合格を目指すことができます。

ダメダメ社会人の司法書士合格体験記

現実的な最短合格を目指す場合に必要な勉強時間と勉強期間の目安は以下のとおり。

現実的な司法書士合格までの勉強時間・期間

環境勉強時間合格までの期間
勉強に専念できる人毎日5時間勉強で2年~
社会人

週20時間勉強で

  • 平日2時間
  • 休日5時間
3年~

司法書士初心者の勉強方法のポイントは以下の3つ。

司法書士初心者の勉強方法3つのポイント

  • 予備校・通信講座からスタートし、独学で仕上げる
  • (勉強が進んでいれば)「模試」は受けるべき
  • 「まとめノート」を作って弱点をなくす

独学か予備校かにとらわれず、両方を有効活用して勉強しましょう。

テキストと過去問を何回もしっかり繰り返せたら、模試で時間配分と試験テクニックを身につけ、まとめノートで全科目8割以上正解できるようになれば司法書士試験に合格できます。

私がもう1度初心者から司法書士の勉強をするなら「スタディング」「オートマ」「オートマ過去問」を使いますが、それはあくまで一例に過ぎません。

あなたが一番続けやすいと感じられた予備校、テキスト、過去問でしっかりと勉強を続けていくのが司法書士試験合格に一番必要なことですよ。

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記事の執筆者
司法書士
よしと

埼玉県で独立開業している現役司法書士。
30代で某政令市公務員を辞め、苦節4年でついに司法書士試験合格。
行政書士試験は勉強ブランク5年から4ヶ月で合格。
埼玉県産。ダサイタマ言われると喜ぶ。
ゲーム好き。積みゲー多し。
2児の父。

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